仮想化ではハードウェアが軽視されがちだ。しかし、可用性を確保する機能を使っても、全てのハードウェア障害が回避できるとは限らない。仮想環境では、可用性だけでなく障害も考慮して設計する必要がある。
ライブマイグレーションやフォールトトレランス、高可用性、冗長化などの技術が広く利用されるようになり、ハードウェア障害はあまり話題に上らなくなっている。そこで、注目されているのはアプリケーションやシステムの可用性だ。障害ではなく可用性の観点から設計、構成、インストールをするわけである。ただ、その場合は「ハードウェアが故障したら、何が起こるのか」を見極める必要がある。
可用性を考慮した設計における思考プロセスは、障害を考慮した設計の場合とは全く違う。その違いを理解することが仮想化を成功させる鍵となる。
さらに、サーバ仮想化では、大規模なサーバクラスタを1つ構築するのと、小規模なサーバクラスタを複数構築するのとではどちらが良いのだろうか。ハードウェアにおけるサーバクラスタリングの制限についても考察した。
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