医療現場のIT活用で注目のキーワードが「ポピュレーションヘルス」だ。現場の効率化を実現する新しいプラットフォームだが、購買担当者は限りある予算を別なものに振り向けようとしている。
現代の医療データネットワークは、憂慮すべき頻度でサイバー攻撃を受けている。米国ではHIPAA(米国医療保険の相互運用性と説明責任に関する法令)に基づく監査の時期が迫っていることから、多くの医療機関では2016年に医療のデータセキュリティとHIPAAコンプライアンスについて重点的に投資する計画だ。
このあおりを受けて、これまで多くの医療関係者が切望してきたポピュレーションヘルス(総合的な健康情報活用プラットフォーム)とデータ分析用のソフトウェアシステムなどの購入計画は、延期になる可能性が高い。この原因は、医療IT購買担当者がデータセキュリティとコンプライアンスを重視していることにある。
米TechTargetが2016年に実施した医療IT担当者向けの調査では購買動機に関してポピュレーションヘルスとデータ分析用ソフトウェアシステムが特に目立っていた(調査の発行元はSearchHealthITだ。College of Healthcare Information Management Executivesの協力を得て行っている)
IT担当者181人を対象に行ったこの調査では、相互運用性を非常に重視していることも明らかになった。ITの全ての段階にクラウドテクノロジーを取り入れようとするなど、これまでの調査では例を見ないほど積極的で、かつ、モバイル医療や遠隔医療に向けた動きがあることも判明している。
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