ITリーダーはブログやソーシャルメディアを活用して組織内で自分の知名度を高め、影響力を確立しなければならない。
最高マーケティング責任者が会社のIT予算を握っているという話を聞かされれば、物事がうまくいっていないと推測できる。あるいは、IT部門に「ノー」と言われることに嫌気が差した役員が、自分の子どもが使っている便利なツールを見て「自分たちも」と思い立ち、相互のコミュニケーションに「WhatsApp」を使い始めることもある。
モバイル技術の急速な変化やファイアウォール内外でのソーシャルプラットフォームの台頭、豊富な情報を持つ熱心なユーザーの増加に伴い、物事はますます簡単にはいかなくなっている。
企業でのコンピュータ利用は難しい。手間が掛かる。本格的なコンピューティングには厳格さが求められることは理解できる。私の父は英ストラスクライド地区が欧州で最大の地方自治体だったころ、同地区のコンピュータシステム責任者だったので、私はプロパー、メインフレーム、給与コンピューティングなどの話を聞かされて育った。
だが、リスク管理やコスト抑制、重複排除の必要性から、IT部門は何もかも拒絶する存在だと見なされることがあまりに多い。
経営者たちは常に拒絶されることに嫌気が差し、自宅で私物のテクノロジーを使ってできることと職場でできることを比較して、一体何のためにこれだけの金額を費やしているのかと疑問を持つようになる。
だが、世間知らずの面もある。大規模で複雑なシステムの運用や大規模な変更の管理にどれほど手間が掛かるかという実態はあまり理解していない。何か間違いが起きればすぐに責任問題を口にし、最先端の便利ツールに追い付いていないと文句を言いながら、実世界でそれをするためにどれほど労力が掛かるかについては必ずしも評価しない。
そうした困難の前に、企業のIT担当者は影響力を失いつつある。IT担当者は物事を実現する存在とは見なされず、そのスキルの価値は下がり、組織内での影響力は低下している。
呼び名を変えても助けにはならない。ほとんどの人にはCTO(最高技術責任者)とCIO(最高情報責任者)の違いが分からない。使い古されたソフトウェアに「コラボレーション」「ソーシャル」などの単語をくっつける今の習慣も同じだ。それでは誰もだませない。ITが主導するエキサイティングな世界の有力な指導者と見なされるため、知的レベルの高い行動を取ることが差し迫った課題となっている。
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これに対応するためにCIOにできることは3つある。
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