クラウドバーストのメリットとデメリットComputer Weekly製品ガイド

誇大に宣伝されているクラウドコンピューティングの恩恵は、移植性や互換性問題によって陰りが生じることもある。

2016年12月15日 08時00分 公開
[Lauren NelsonComputer Weekly]

 クラウドバーストやブローカリングの可能性について考えるのは興味深いことだが、法人顧客の前には数え切れない障壁が立ちふさがる。ワークロードの動的な移植は概念としては興味深い。だがまだ検討事項にはならない。

Computer Weekly製品導入ガイド無料ダウンロード

本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly製品導入ガイド」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。


 ブローカリングは、その時点でコストが最も低いプラットフォームにクラウドワークロードを動的に移動させる。一方、クラウドバーストはアプリケーションのコストとパフォーマンスを随時最適化することを目指す。一般的な用途として、企業は自前の仮想環境で仮想マシン(VM)を継続的に利用するために料金を支払い、追加で容量が必要な場合はパブリッククラウドを使用できる。

 2011年の時点で、コストやパフォーマンスの変化に基づいてクラウドを動的にソーシングしたりブローカリングしたりすることは、従量制の料金体系における未来構想だった。そして今も、構想のままであり続ける。まだ最初のツールが登場したばかりであり、用途は限られる。しかもパブリッククラウドのコストとの間に、それほど強いブローカー需要を喚起するほどの差はない。

 クラウドバーストは、概念としては素晴らしいことばかりのように思える。平時は自社専用サーバに料金を支払いながら、ピーク時はパブリッククラウドを従量制の料金で利用できる。

 だが現実には、バーストはネットワークに負荷を生じさせ、結果として相当のデータ出力料金が掛かり、アプリケーションに遅延が生じ、テンプレートが一致する同一のクラウドを2つ使う必要が生じる。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news026.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news130.jpg

Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...

news040.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。