業界のトレンドを読む
2017年のUCは「AI」と「メッセージング」に注目せよ
2017年はどのようなトレンドが企業に影響を与えるのか。ユニファイドコミュニケーション(UC)業界のアナリストらによると、AI(人工知能)やメッセージング、クラウドインフラなどに注目する必要がありそうだ。
ユニファイドコミュニケーション(UC)業界が進化を続ける中、アナリストたちは2017年に企業に影響を与える可能性のある主要なトレンドに注目している。これらのトレンドは従業員のコミュニケーションのワークフローやコールセンターのサービスなど、企業のあらゆる側面に影響しそうだ。
特に関心が高まっているのがAI(人工知能)だ。その背景には、企業各社がビジネスプロセスの改善や従業員および顧客とのコミュニケーションの改善を目指してデジタル改革構想に取り組んでいることがある。アナリストらによると、2017年にはUC業界全体を通じてAIの普及が進む可能性があるという。
Aragon Researchのアナリスト、ジム・サイナー氏は「AIとマシンラーニングによって企業のプロセス、アプリケーション、リソースをさらにスマート化できることが、最近のケーススタディで明らかになった」とブログに記している。
「AIは従業員と顧客のワークフロー、意思決定およびシナリオプランニングの改善に役立つ。またAIとアナリティクスを組み合わせれば、正確な情報に基づく判断を行い、将来の状況に備えることが可能になる」(同ブログ)
Frost & Sullivanのアナリスト、ナンシー・ジャミソン氏によると、AI技術をベースとするチャットボットを利用すればコールセンターを改善できるという。「2016年には企業がオムニチャネル型の顧客サービスに移行し始めたのに伴い、バーチャルアシスタントの普及が進んだ。チャットボットはバーチャルアシスタントの延長線上にあり、会話やトランザクション、ワークフローを自動化できる」と同氏はブログに記している。
社内外のメッセージング
顧客との新たなコミュニケーション手段を求める企業にとって、メッセージングアプリケーションも重要な役割を果たすようになるだろう。
市場調査会社Gartnerのアナリスト、ノア・エルキン氏によると、現在、顧客からの問い合わせをモバイルメッセージング経由で処理しているのは全体の2%程度だ。しかし、2年後にはメッセージング経由の問い合わせがSNS経由での問い合わせを上回る見込みだという。
「一般消費者の間でコミュニケーション、コンテンツ、ショッピングの各分野でメッセージングアプリケーションの利用が急速に進む結果、メッセージングメディアのパーソナル化とユーザー志向がさらに高まるだろう」とエルキン氏はブログに記している。
企業内でもチームコラボレーションの普及に伴い、メッセージングアプリケーションの重要性が高まっている。G Business Systemsのアナリスト、サンドラ・グスタブセン氏は「チームコラボレーションはUC業界での新しいトレンドかもしれないが、2017年にはさらに普及が進むだろう」と話す。
「特定のプロジェクトに関する会話や連係、文書化などの作業を一元化するというコンセプトは、プロジェクトの管理と遂行に大きな威力を発揮する」(グスタブセン氏)
注目高まるクラウドインフラ
企業は、UCやコラボレーション用のSaaS(Software as a Service)アプリケーションの普及拡大に対応するために強力なインフラを必要としている。
市場調査会社Technavioのブログによると、SaaSアプリケーション用としてのクラウドインフラの利用が拡大する見込みだ。パブリッククラウドよりもセキュアだと考えられているプライベートクラウドインフラを採用する企業もあるだろう。一方、費用対効果を重視する企業はパブリッククラウドを選択すると思われる。Technavioの予想では、2017年は大企業がパブリッククラウドインフラを採用する見通しだ。
グスタブセン氏によると、UCアプリケーションとクラウドインフラの広帯域ニーズに対応する必要がある企業にとって、ソフトウェア定義型WAN(SD-WAN)の利用が不可欠になるという。支社ネットワークの簡素化やアプリケーションパフォーマンスの向上、ネットワーキングコストの削減といったニーズが高まる中、2017年にはSD-WANへの移行を検討する企業が増えそうだ。
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