製薬企業はどのような形でビッグデータを利活用しているのだろうか。リアルワールドデータ(RWD)の話題を中心に、さまざまな企業の事例を紹介する。
本連載では「ライフサイエンス企業におけるITの現状と課題」をテーマに、ライフサイエンス企業の中でも特に製薬業界でのIT事情を紹介する。「制約された環境下におけるプロモーション」「情報プラットフォーム」「CIO(最高情報責任者)やIT部門の役割と展望」といった切り口で解説する。
連載第3回「製薬企業にもビッグデータの波、『リアルワールドデータ』活用に必要な技術とは」では、どのようなデータがライフサイエンス分野においてビッグデータを形成しているか、またそのデータを利活用するためのテクノロジーについて紹介した。製薬企業は、具体的にどのような形でデータの利活用やその検討を進めているのだろうか。リアルワールドデータ(RWD、注1)の利活用を中心に紹介する。
※注1:臨床現場で得られる匿名化された患者単位のデータのこと。
RWDは売り上げデータとは異なり、販売開始直後や期末の在庫積み上げの影響がないため、新薬の実際の処方件数を正確に把握できる(図1)。RWDは患者単位のデータのため、治療の流れを把握しやすい。RWDからは、例えば処方動態(ある薬剤が新規で処方されたのか、もしくは他の薬剤から切り替えられたものなのかといった状況)や薬物療法の継続状況、処方間隔、処方量などの情報が分かる。これらの情報は、
など、さまざまな場面で活用されている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
AIの進化が加速する「プラットフォームビジネス」とは?
マーケットプレイス構築を支援するMiraklが日本で初のイベントを開催し、新たな成長戦略...
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2024年12月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。
2024年の消費者購買行動変化 「日本酒」に注目してみると……
2023年と比較して2024年の消費者の購買行動にはどのような変化があったのか。カタリナマ...