強力で先進的なBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを選ぶ際にはさまざまな側面の検討が必要になる。だが経験者は「Tableau」などのセルフサービスBIの選択に際して、何よりも使いやすさを重視したと語る。
セルフサービス分析ツールの導入では使いやすさが何よりも優先される。
Ivy Tech Community CollegeのCTOを務めるリジ・ヘンスリー氏は、同校で採用したセルフサービスソフトウェアについて「簡単であることが重要だった」と述べた。「それを使ったエンドユーザーがさらに質問したくなるような素早くて直観的なソフトウェアを探した」
セルフサービスBI/分析ツールを選ぶとき、データ視覚化やレポート共有、共同作業機能など、検討しなければならない要素は多岐にわたる。だが、「Gartner Data & Analytics Summit 2017」に参加したヘンスリー氏や他の経験者たちは、技術職以外の従業員でも簡単に使えることが何より重要だという。
インディアナ州に30カ所以上のキャンパスを持つIvy Tech Community Collegeでは最近、PentahoのセルフサービスBI/分析ツールを導入した。ヘンスリー氏率いる技術チームは、このツールのデータ準備機能を利用して、同校の学資援助、履修登録、資金調達などあらゆる部門で働く従業員向けに40種のキュレーションデータセットを管理している。
各部門の従業員はこのツールを利用して自分でレポートを作成したり、それをワークグループ内や他の部門と共有したりできる。こうしたユーザー主導のレポート作成が重要だからこそ、使いやすさを最優先にする必要があった、とヘンスリー氏は語った。
Nationwide Mutual InsuranceのITアーキテクチャコンサルタントのデブラ・テイラー氏も、セルフサービス分析ツールの選定では簡単に使えることが決め手となったと語った。今回のカンファレンスのプレゼンテーションではどのソフトウェアを選んだのか明かさなかったが、同社は7社のベンダーを検討し、1社を選んで概念実証プロジェクトを実施した。そのツールは使いやすかったため、本格導入を決定したという。
同氏によると「『これは使える』といった反応を引き出すようなヒューマン要素が大きな要件だった」という。
同社では現在、そのツールを保険部門、財務部門、業務部門も含め、全社的に利用している。これを導入するまでは「Microsoft Excel」で大半のレポートを作成していた。Excelは分析ツールとしては機能が足りないが、使い慣れた人にとっては使いやすい。そのExcelから新しいツールへ移行させるには、同じくらいシンプルで使いやすいツールでなければならなかった、とテイラー氏は話した。
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