「EPYC」で復活を目指すAMD(前編)
低コスト、ハイスペックを打ち出すAMD EPYCはIntel Xeonキラーか?
Xeonによってサーバ市場から駆逐されたAMDが、EPYCで復活しようとしている。EPYCが注目されるのはなぜか。Skylake世代のXeonと戦えるのか。
AMDは2003年に「Opteron」プロセッサを発売し、この製品でライバル企業のIntelを出し抜くことに成功した。独自の64bitアーキテクチャを採用したために不評を買った「Itanium」の軌道修正をIntelが図っている間に、AMDはIntelに代わってx86アーキテクチャを64bitに拡張し、顧客はシームレスな移行を進めることができた。Opteronには、既存のOSやアプリケーションに対する完全な互換性があったからだ。
Computer Weekly日本語版 8月16日号無料ダウンロード
本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 8月16日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。
なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。
IT購入に関する決定権を持つCIO(最高情報責任者)やその他の企業幹部にとって、発売当初のOpteronを選ぶのは自明のことになった。
サーバハードウェアをリフレッシュする際にAMDベースのシステムを選択すれば、何も手を加えなくても既存のソフトウェアを使い続けることができた。そればかりか、利用可能な部分については64bitバージョンへのアップグレードまでできた。
この施策によって、AMDは数年間でサーバ機向けプロセッサ市場でのシェアを大幅に伸ばしたが、その後Intelが急きょ「Xeon」に64bitをサポートする仕様を追加すると、AMDは当初の勢いを失っていった。
今回、新たなサーバ用プロセッサ「EPYC」をリリースしたAMDは、昔とは違った課題に直面している。Opteronをリリースしたときのような圧倒的な優位性があるわけでもないし、昨今の企業はほとんど反射的にXeonベースのシステムを購入するようになっているためだ。
その惰性を覆してEPYCを選択するように顧客を説得するのであれば、何か異なるものを提供しなければならないことはAMDも重々承知している。
アイデアでIntelを出し抜く
「われわれは、Intel製品では物足りないと感じる分野か、Intelが実現する予定のない分野に注力しなければならないことに気付いた」と話すのは、AMDのシニアバイスプレジデントでエンタープライズ部門の責任者を兼務するフォレスト・ノーロッド氏だ。
その意味で明らかに注力すべき分野はパフォーマンスだ。そこで、EPYCのコア数をIntel製品よりも単純に増やすことにより、Intel製品を上回るパフォーマンスを達成した。最上位モデルは、「Zen」コアを32個実装している。
しかしこの比較は、既存のXeonのラインアップを前提としている。Intelが「Skylake」マイクロアーキテクチャをベースとする新しい製品をリリースすれば、比較の結果は変わる可能性がある。この新しいチップは近い将来リリース予定だ。また、32コア版をリリースするといううわさもある。
AMDは、EPYCで消費電力を最小限に抑えつつ、パフォーマンスを確保することに多大な努力を払ってきた。ワークロードに合わせた電源管理機能を導入したことで、このプロセッサはシステムレベルで12~22%の消費電力を削減しつつ、要求通りに性能を向上させることができた。ラックに収納されているシステム全体の電力料金を考えると、リプレースの価値はある。
AMDのユースケースの評価
AMDはベンチマークのパフォーマンスに焦点を当てるだけではなく、特定のユースケースに関心のある企業を狙い、XeonよりもEPYCの方がより良い選択肢であると顧客が感じる分野で差別化を図った。
例えば、EPYCはいずれもメモリチャネルの数が現行のXeonの2倍となっている。理論上は、1ソケットのシステムなら最大2TBのメモリ、2ソケット構成では最大4TBのメモリを割り当てられる。これにより、EPYCベースのサーバは、インメモリデータベースやハイパフォーマンスコンピューティングなどのワークロードを実行する上で魅力的なオプションになる。
EPYCの各チップには、入出力(I/O)用のPCIeラインが128本配置されている。
続きはComputer Weekly日本語版 8月16日号にて
本記事は抄訳版です。全文は、以下でダウンロード(無料)できます。
■Computer Weekly日本語版 最近のバックナンバー
Computer Weekly日本語版 8月2日号 2つのオープンソースハードウェアプロジェクト
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[フォーティネットジャパン合同会社] 複雑化しがちな「SASE運用」 IT・医療・金融などの事例に見る導入成功の秘訣 -
製品資料
[フォーティネットジャパン合同会社] 「SD-WAN」導入で失敗しないための5つの重要事項 -
技術文書・技術解説
[フォーティネットジャパン合同会社] VPNの代替候補「ZTNA」を理解できるようになる“3大要素”とは? -
事例
[フォーティネットジャパン合同会社] すぐ分かる「SD-WAN」選定のポイント 成功企業はどんな成果を出した? -
製品資料
[SCSK株式会社] 「Dropbox」管理・運用の困りごと解決ガイド
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
2
「エージェントを作るな、スキルを作れ?」 Anthropicが提唱するAI運用の勘所
-
3
なぜ人はいるのにDXが進まない? ライオンも直面した“老害”レガシーシステム
-
4
Microsoft月例パッチ1400件超で過去最多 「限界点」を迎えたパッチ管理
-
5
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
6
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
7
SAP導入後も残る“Excel依存” 京急電鉄は「kintone」でどう解消した?
-
8
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
9
みずほ証券が「液冷サーバ」を採用 1日3.6億件の計算を支えるための要件
-
10
いまIBM iエンジニアが直面する「5つの技術的課題」とその解決策
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
6
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
7
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
-
10
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー