「ThinkPad」と「Yoga」双方の良さを兼備
徹底レビュー:新「ThinkPad X1 Yoga」はThinkPadファン納得の出来、ネックは高価格?(1/3 ページ)
Lenovoの「ThinkPad X1 Yoga」は、使い勝手も性能も高レベルの2-in-1デバイスに仕上がっている。だが「最高の2-in-1デバイス」と呼ぶことにはためらってしまう、わずかな理由がある。
「ThinkPad X1 Yoga」は、Lenovoの中でも信頼性の高い「ThinkPad」シリーズと、機能豊富な「Yoga」シリーズという2つのノートPCブランドを融合させた2-in-1デバイス(ノートPCとしてもタブレットとしても利用できるデバイス)だ(写真1)。クリエイターをターゲットにするYogaと、企業向けに調整されたThinkPadという、ほぼ対極のブランドを組み合わせたのは、ある意味不思議に思える。
こうした組み合わせは、どちらのシリーズの強みも生かせない中途半端な結果になりそうだが、この製品に関してそうはなっていない。食品に例えるなら、甘いものと塩辛いものの組み合わせだ。どちらの味も明確に感じられるだけでなく、2つの味が互いに引き立て合い、何とも言えない味わいを生み出す。
残念なことに、2つのブランドをうまく組み合わせた結果、驚くほどの価格になってしまっている。だが生産性と柔軟性の完璧な調和を求めるユーザーにとっては、その価格に見合うだけの価値はあるだろう。
構造とデザイン
ThinkPad X1 Yogaはカーボンファイバー製のブラック(シルバーも用意)ボディーで、格調高い外観になっている。カーボンファイバーは指紋が残りにくく、つかみやすい。手首の置き心地も非常に良く、長時間タイピングしても疲れにくい。
使い心地だけでなく、デザインも素晴らしい。シンプルですっきりとしており、ディスプレイカバーはノートPC本体に向かって滑らかな流線形を描く、輪郭のはっきりしたデザインになっている。余分なものがなく、衝撃的で目を引くデザインは、さすがといわざるを得ない。
当然ながらThinkPad X1 Yogaでも、Lenovoお得意の360度回転ヒンジを採用している。今となっては当たり前になったヒンジだが、その機能は申し分ない。カバーの回転に力は要らず、タブレットモードとノートPCモードの切り替えは非常にスムーズだ。電源ボタンは本体右側にあり、タブレットモードでも楽に操作できる。キーボードの矢印キー下方に指紋スキャナーも用意する。
今回のレビューに使用したモデルの大きさは333×229×17.1ミリ(幅×奥行き×高さ)、重さは1.43キロと、14型ディスプレイ搭載のノートPCとしては驚くほど軽い。ただし、タブレットとしてはやや重くて扱いづらい印象で、片手で持とうとすると特にそう感じる。東芝の12.5型2-in-1デバイス「V82/D」(1.099キロ)やHewlett Packard Enterpriseの「HP EliteBook x360 1030 G2」(1.28キロ)など、市場にはThinkPad X1 Yogaよりも軽量の製品が存在する。もちろん、こうしたデバイスは画面が小さく、どちらを重視するかの問題になる。
カーボンファイバー製なので、軽量でありながら驚くほど頑丈だ。ThinkPadシリーズの特徴ともいえる頑丈な本体は、ThinkPad X1 Yogaでも変わらない。Lenovoによれば、ThinkPad X1 Yogaは厳しい米軍調達規格(MIL規格)の耐久性テストをクリアしており、高温、衝撃、振動に強いという。
端子と機能
ThinkPad X1 Yogaは、その薄さにもかかわらず豊富な端子を取りそろえている(写真2、写真3)。本体左側面には、USB Type-C(Thunderbolt)端子が2つ、USB 3.0端子が2つある。右側面には、Kensington製セキュリティロックのスロット、HDMI端子、USB 3.0端子、イーサネット拡張端子、3.5ミリオーディオジャックを用意する。背面から見たディスプレイヒンジの右側には、マイクロSIM/microSDメモリーカードスロットを配置している。
こうした端子の豊富さこそ、ThinkPad X1 Yogaが生産性と柔軟性を両立する証となる。このデバイスは、必要になる可能性が高い端子を幅広くそろえている。中でも目玉は、Lenovoが専用電源アダプターの代わりに用意した2つのUSB Type-C端子だ。これによって、取り付けるデバイスの選択肢が増えるだけでなく、Lenovoのエコシステムに縛られずに別のドッキングステーションを利用できるようになる。
唯一の不満点はイーサネット拡張端子だ。この拡張端子は小型のイーサネット端子であり、通常は別途イーサネット拡張アダプターを購入しなければならない。これだけ多くの端子を用意したことを考えると、フルサイズのイーサネット端子を配置するスペースがなかったとは考えられない。無線LANだけしか使えない状況に陥る前に、イーサネット拡張アダプターの購入をお勧めする。
ThinkPad X1 Yogaは、セキュリティ用チップ「トラステッドプラットフォームモジュール(TPM)」を利用した暗号化機能をはじめ、企業利用に役立つ機能も数多く備える。
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