人工知能(AI)の進化が生む「音声認識」の新たな用途とはユニファイドコミュニケーション(UC)の可能性を広げる

人工知能(AI)技術の成熟は、音声認識技術の用途をさらに広げる可能性がある。実際にどのような用途が考えられるのか。

2018年05月31日 05時00分 公開
[Jon ArnoldTechTarget]
画像

 複数のコミュニケーション手段をシームレスに組み合わせる「ユニファイドコミュニケーション」(UC)製品に音声認識技術を導入すれば、さまざまな可能性が広がる。

 ビジネスアプリケーションに音声認識技術が利用され始めたのは、決して最近のことではない。だが人工知能(AI)技術に基づく近年の音声認識技術と比べれば、その用途ははるかに限られていた。

 企業における音声認識技術のユースケースは、主に2種類ある。指示に基づいて処理をする制御アプリケーションへの利用と、AI技術を使った従業員の生産性向上アプリケーションへの利用だ。AI技術が成熟し、企業の業務プロセスに深く浸透していけば、ユースケースはさらに広がるだろう。

 音声認識技術を制御アプリケーションに適用すれば、今まではテキストで指示をしたり、手動でこなしたりする必要があったタスクの実行を効率化できる。例えば会議をセットアップしたり、会議室機能を管理したりする音声コマンドをUC製品に組み込むことが可能になる。参加者全員が会議に出席できる時間の調整や会議への招待、会議の予約、関連資料の共有といった作業を、音声による指示で自動化できる。

 会議中にはAI技術のレベルに応じて、照明や音量、音響・映像(AV)機器を音声コマンドで操作できる。UCベンダー各社はAI技術を使った音声認識に取り組み始めたばかりであり、今後ユースケースは広がっていくだろう。

 生産性向上アプリケーションにAI技術ベースの音声認識技術を生かすユースケースはさらに興味深く、UCベンダーの可能性がますます拡大しそうだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news199.jpg

Yahoo!広告における脱デモグラフィックの配信・分析を実現 電通が「DESIRE Targeting」を提供開始
電通の消費者研究プロジェクトチームは、消費者を理解し、Yahoo!広告の配信や分析を実施...

news132.jpg

生成AIを業務で使わないマーケターはもはや3割以下 御社はどうする?
HubSpot Japanが日本で実施した調査によると、日本のマーケターの8割以上が従来のマーケ...

news168.jpg

新富裕層の攻略法 「インカムリッチ」の財布のひもを緩めるマーケティングとは?
パワーカップルの出現などでこれまでとは異なる富裕層が生まれつつあります。今回の無料e...