1TBのストレージは、今では当たり前に使われるようになった。通常は1兆バイトをはるかに上回るデータ量を表すこの単位について復習し、基本的な知識を整理しておこう。
データの量やストレージの記憶容量の単位として広く使われるようになった「テラバイト(TB)」。この単位を正確に理解するために、「テラバイトとはどのような量か」「各種ストレージメディアに換算するとどうなるか」「テラバイトの次の単位は何か」「さらに大きな単位は何か」「テラバイト当たりのストレージコストはいくらか」を見ていく。
1TBは1024GBに等しい。1GBは1024MB、1MBは1024KB、1KBは1024バイトだ。記憶容量の単位(キロバイト、メガバイト《MB》、ギガバイト《GB》、テラバイト、ペタバイト、エクサバイトなど)は全て、バイトの倍数となっている。
バイトは一連のビットであり、ほとんどのコンピュータシステムでは通常、1バイトは8ビットだ。ビット(bit)はバイナリディジット(binary digit:2進数字)の略語であり、0または1の2進値を持つ。コンピュータシステムにおけるデータの最小単位だ。メモリやストレージデバイスは通常、1つのキャパシターに1または0に応じた所定量の電荷を蓄えることで、ビットの値を記憶する。バイトが一連のビットを保持するので、ビットはアプリケーションやOSのために大きな単位で使用できる。
フレッド・ブルックス氏(注1)は、ワーナー・ブッフホルツ氏がバイトという言葉を考案したと報告している。ブルックス氏によると、ブッフホルツ氏は1956年に、スーパーコンピュータ「IBM 7030 STRETCH」の設計に携わっていたときに、「バイト(byte)」を考え出したという。7030 STRETCHは、IBMとして初めてトランジスタを使って構築したスーパーコンピュータだ。
※注1:ソフトウェア工学の古典的な名著『The Mythical Man-Month: Essays on Software Engineering(人月の神話)』の著者。IBMのコンピュータ事業の草創期におけるハードウェアアーキテクトで、IBMのメインフレーム「System/360」のOS開発でプロジェクトマネジャーを務めた。
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