2018年09月13日 08時00分 公開
特集/連載

AIはパターンマッチングを超えられるか?(後編)「AIは物理学を理解するのではない。パターンを理解する」が持つ重大な意味

AIは膨大な情報から問題箇所を検知することができる。これだけでも十分有用だが、今のAIにはこれ以上のことができない。AI導入に際しては、「AIが理解するのはパターンだ」ということを理解する必要がある。

[Cliff Saran,Computer Weekly]

 前編(Computer Weekly日本語版 8月22日号掲載)では、機械学習や深層学習の適用範囲が拡大している現状、可能性と問題点を指摘した。

 後編では、現在のAIが抱える限界、もてはやされるAIの現実、AIがパターンマッチングを超えるための条件について解説する。

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AIの限界

 ルー氏はまた、AIを実務に導入している人を見つけるのはAIツールの構築に携わる人を探すより難しいとも指摘している。「コモディティ化されたツールセットを使えば、大きな問題も実際に解決することができる。それなのにAIに関わっている人々は、現実の問題を解決するよりもツールを構築することへの関心がより高い傾向にある」

 同氏の経験では、汎用(はんよう)AIの専門家は、応用分野固有の問題を解決するための専門知識が不足していることが多いという。同氏は次のように語る。「私が出席したカンファレンスで、発表者が『この中でAIプロジェクトに携わっている方はいますか』と尋ねると、全員が手を挙げた。続いて発表者が『ではパイロットプロジェクトを実施している方はいますか』と尋ねると、半分以上のオーディエンスが手を挙げた。だが、実務に導入している例はほぼ皆無だ」

 ルー氏に言わせると、企業がAIの価値をまだあまり実感できない理由は、AIシステムを構築している人々は、実務分野の専門知識を設計に組み込めるほど洗練されていないからだ。「機械学習は、ただデータを投入するだけで万事解決という考えは正しくない」と同氏は説明する。「それ以外にも数多くの作業が必要だ。AIに組み込む専門分野の知識が増えるほど、そのAIの価値は高まる」

 機械学習やAIは、基本的にパターンを使って目標を達成するが、間違った結果に到達し、危険や高額の費用につながる状況も存在するとルー氏は主張する。

続きはComputer Weekly日本語版 9月5日号にて

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