互換性やパフォーマンスをチェック
Windows 10プレビュー版は試すべき? ビジネス向けInsider Programのススメ
Microsoftが法人向けに提供する「Insider Program」では、IT部門やユーザーがWindows 10のプレビュービルドを試用して、互換性やパフォーマンス問題をチェックできる。
「Windows Insider Program for Business」は、正式版(GA)のリリースに向けたIT部門の計画や導入を支援する機能を提供する。
Windows Insider ProgramはMicrosoftが2014年に導入したプログラムで、Microsoftが正式版を公開する前に、次のWindowsに盛り込まれる新機能をIT部門がテストできる。Windows Insider Program for Businessは、次のリリースに向けた備えを強化するツールを組織向けに提供する目的で、Microsoftが2018年4月にリリースした。
Windows Insider Program for Business
MicrosoftのWindows Insider Program for Businessは、Windows 10およびWindows Serverの正式版がリリースされる前にプレビュー版を従業員にテストしてもらう目的で、組織専用に設計された。
ITプロフェッショナルが同サービスに自分たちのドメインを登録すると、ユーザーを登録したり個々のマシンを設定したりしなくても、中央で設定を管理できる。個々のユーザーがIT部門による全社的な検証から独立して、自分でWindows Insider Program for Businessに加入することもできる。
プレビュービルドはチャネルリリースの代替ではなく、IT部門が新しいビルドを組織全体に配信することはできない。これは単純に、ITチームが自分の組織の更新準備のために利用できる初期のWindows 10ビルドにすぎない。
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Windows Insider Program for Businessのプレビュー版を利用すれば、正式版がリリースされた際に、IT部門が新サービスとツールの導入を迅速化できる。プレビュー版はまた、Microsoftがリリースに先立ちデータセキュリティやガバナンスの問題に対応していることをIT部門が確認する助けになる。
Windows Insider Program for Businessでは、管理者や開発者、テスターなどのユーザーが、自分たちのデバイスやアプリケーションやインフラに対して新しいリリースがどんな影響を及ぼすかを見極められる。Microsoftが提供するFeedback Hubでは、ITプロフェッショナルやユーザーが、自分たちの体験についての反応を投稿したり、新機能をリクエストしたり、アプリケーションの互換性やセキュリティおよびパフォーマンス問題などの問題を特定したりできる。
Microsoftはまた、新しい、実験的な、あるいはリリース前のエンタープライズセキュリティ機能やプライバシー機能について、Microsoftが特別に選んだインサイダーにテストしてもらうための「Windows Insider Lab for Enterprise」も提供している。同Labがインサイダーに提供する仮想テストインフラは、「Windows Information Protection」や「Windows Defender Application Guard」「Microsoft App-V」といった一般的な技術を完備している。
インサイダープログラムへの登録
Microsoftは組織に対し、Windows Insider Program for Businessへの加入を推奨し、少なくとも数台のデバイスを同プログラムに参加させるよう促している。ITプロフェッショナルはユーザーを登録し、プレビュービルドを受け取るためのターゲットデバイスをセットアップする必要がある。
Microsoftはまた、組織がユーザーを個々に登録する場合でも、ドメインアカウントの一部として登録する場合でも、同サービスに登録する際はAzure Active Directoryのワークアカウントを使うよう奨励している。ドメインを登録すれば、IT部門による参加デバイスの管理や、組織全体におけるユーザーのフィードバック把握が容易になる。組織を代表してフィードバックを提出したいユーザーも、ドメインを登録する必要がある。
IT部門は個々のデバイスまたはインフラにプレビュービルドをインストールして管理でき、そのドメイン上で仮想マシンを含む複数のデバイスを横断してプレビュービルドを導入できる。グループポリシーを利用すれば、IT部門がプレビュー版のインストールの有効・無効・遅延・一時停止を設定でき、プレビュービルドをいつインストールするか決めるブランチ準備レベルも構成できる。
Microsoftのプレビュー準備ブランチ
IT部門はデバイスを設定して、プレビュービルドを自動的にインストールするか、インストールのスケジュールをユーザーに決めさせるかを指定できる。「Microsoft Intune」のようなモバイルデバイス管理(MDM)ツールでは、IT部門がプレビュー準備ブランチの設定を引き継ぎ、それぞれのユーザーに、3段階あるプレビュー導入ブランチのいずれかを割り当てることができる。
ファースト
ファーストレベルのデバイスは、ビルドと機能アップデートを最初に受け取る。この準備レベルは最も安定性が低く、一部の機能が特定のデバイスに対応していない場合もあるため、ある程度のリスクを伴う。従って、IT部門はファーストビルドを2次的なデバイスのみにインストールして、ビルドを選ばれたユーザーグループのみに制限しなければならない。
スロー
スローレベルのデバイスは、ファーストビルドを使ったユーザーや組織からのフィードバックにMicrosoftが対応した後にアップデートを受け取る。このビルドの方が安定性は高い半面、ユーザーに届くのは、ファーストビルドよりも遅くなる。スローレベルは一般的に、対象となるユーザーの幅が広がる。
リリースプレビュー
リリースプレビューレベルのデバイスがプレビュービルドを受け取るのは最後になる。だがこのビルドは最も安定性が高い。ユーザーはこの時点でも、機能を事前に参照してテストでき、フィードバックを提供できる。ただし、プレビュービルドと正式リリースまでの期間ははるかに短い。
Windows Insider Program for Businessの対象
Windows Insider Program for Businessに参加する組織がプログラムの機能を有効活用するためには、必要なリソースを割り当てることができなければならない。この基準を満たすため、組織は必要なハードウェアとインフラリソースを提供できることを確認し、ビルドを確実にテストする時間が取れるユーザーを選ばなければならない。
そうしたリソースへの投資に関する組織の判断は、特定の状況に左右される。だがWindowsの更新版を導入する際は、トラブルが生じないことの方が少ない。Windows Insider Program for Businessでは、IT部門がそうした問題をある程度回避できる。
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