テクニカルアーキテクトのジェイソン・ウィン氏は、Microsoftが推進する人工知能(AI)開発により、データセンターの自律化は実現に向かって進み始めているという。
システム管理者の受け入れ準備ができていようといまいと技術の進歩は待ってくれない。AIと機械学習はますます進化を続けており、サーバ管理用ツールやデータセンターにも広がり始めている。
MicrosoftのAIと機械学習の開発推進は、企業で高まる「PowerShell」や「Kubernetes」などによる自動化の需要に合致している。膨大な数のシステムを管理している企業はそこから貴重なデータを大量に入手できる。機械学習アルゴリズムを利用すれば、そうしたデータを活用して重要なワークロードに関する問題を回避することが可能だ。
完全自動制御のデータセンターは実現しないかもしれないが、Microsoftの最新機能は未来に希望の光を投げかけている。例えば、「Windows Server 2019」の「System Insights」は機械学習モデルを使って「Windows Server」インスタンスの容量制限到達を予測し、警告を発する。管理者はこれを受けて必要な対応を実施したり、調整用のスクリプトを実行したりできる。
英Computacenterのテクニカルアーキテクト、ジェイソン・ウィン氏はこのようなコンピュータ支援環境が実現する将来に大きな期待を寄せる。同氏は「Microsoft Teams」で使用するbot用のAIを開発している。TechTargetは今後のMicrosoftのAIと機械学習の開発、それらがシステム管理者に与える影響、そしてこの分野の進化の方向性について同氏に話を聞いた。
ウィン氏 AIはインテリジェントなものもあればそうでないものもある。例えば「Alexa」はあまりインテリジェントではないAIだ。質問を聞き取り、答えを調べ、単純な回答を返してくる。
AIの背後のWebサービスとして存在する機械学習はインテリジェントな技術だ。質問の内容や声の調子、音声認識要素を分析することにより、インテリジェントな対応を導き出すことができる。フロントエンドのAIはバックグラウンドで動く機械学習へのチャネルにすぎない。
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