Forrester Researchの予測によれば、2019年の医療IT業界における主要トレンドはバーチャルケア、AI、FHIRだという。
「バーチャルケア」とは、現実世界に存在する従来型の医療機関以外で患者に施される処置を指す。患者が自分に合った便利なデジタル体験を求めるようになるにつれ、バーチャルケアが外来診療を圧倒し始めている。
これは調査会社Forrester Researchによる2019年のヘルスケア予測レポートの主張だ。同レポートによれば、米国成人の74%がリモートヘルスサポートサービスをオンラインで利用したことがある、または利用することに関心があるという。2019年は、この数値が上昇の一途をたどると同社は予測する。
2019年の注目はバーチャルケアだけではない。医療機関は、高度な分析とAI(人工知能)、医療情報共有のための標準仕様FHIR(Fast Healthcare Interoperability Resources)、カスタマーエクスペリエンスへの投資を優先することになるとForrester Researchは予測する。
2019年の医療分野に最も大きな影響をもたらすと考えられるのはバーチャルケアだと予測するのは、このレポートの共同執筆者であり、Forrester Researchでアナリストを勤めるアリエル・トルチンスキ氏だ。
「バーチャルケアによって、医療機関の運営方法や臨床医の手術方法は大きく変わるだろう」(トルチンスキ氏)
「既存の医療機関がビジネスモデルを変え、より効率が高く、費用対効果の高い方法で医療を提供するようになる。それに伴い、デジタル技術を駆使して患者との方法に投資する医療機関がますます増えるだろう」とトルチンスキ氏は話す。
マサチューセッツ総合病院の心臓センターで心臓学部の副部長を務めるジャグミート・シン医学士も、2019年はバーチャルケアが大きなトレンドになるという予測に同意する。
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