データサイエンスを学ぶ場所と機会は大学の外側にも広がっている。大規模公開オンライン講座(MOOC)やオンラインで公開しているドキュメントなどがあり、データサイエンティストとしてのスキルセット獲得に役立つ。
データサイエンティストのスキル向上と認定取得数増加を目的とする新しいプログラムが続々登場している。データサイエンティストはその中からさまざまなコースやトレーニングを選択できる。これまでも開講していたデータサイエンティスト向けの基本的なスキルセットを強化する大学のプログラムにも、新たなプログラムが追加されている。最新プログラムは、データサイエンスに必要なスキルをより強化する他、かつ他分野でも応用可能なスキルを習得できる内容となっている。
そのようなプログラムを受講してデータサイエンスの認定を取得すれば、データサイエンティストとしての市場価値を高められる。またデータサイエンスのスキルを応用できる機会が増え、豊富な経験値を蓄積できる。本稿では、データサイエンティスト向けの最新プログラムの中から、注目すべきものを幾つか紹介する。
大学で開講しているデータサイエンスプログラムには、データサイエンスの基礎が詰め込まれているため、データサイエンティストとしてのスキルセットにおける自分の弱点を見極められる。基礎の他、データサイエンスを補完するツールや技法に関する情報も得られる。かつてこれらのプログラムは通学が必要で、修了には数年を要していた。しかし最新のデータサイエンスプログラムはオンラインで提供されるため、空き時間を使ってより効率的に学位を取得できる。
「『数週間でデータサイエンティストになる』というやり方は避けたい」。こう話すのは、データサイエンス企業Isimaの創設者、ダルシャン・ラワル氏だ。同氏は、学習範囲や習得期間が適正と思われるプログラムとして、米カリフォルニア大学バークレー校のデータサイエンス修士プログラムや、米カーネギーメロン大学のコンピューティングデータサイエンスプログラムなどを挙げる。
Velocity Groupのティム・ラファーティ氏によれば、米コロンビア大学のデータサイエンス認定プログラムもデータサイエンスに必要な分野を網羅しているという。このプログラムにはアルゴリズム、確率/統計、機械学習、視覚化に関する学習内容が含まれている。「このプログラムには開発における難易度の高い要素が盛り込まれている。これを受講することで、データサイエンティストは急拡大するデータサイエンスの業界において存在感を出せるようになる」(ラファーティ氏)
ここ数年、「Coursera」や「edX」といった、誰でも受講可能な大規模公開オンライン講座(MOOC)が続々登場している。MOOCは自身のペースでスキルアップを図れることが利点だ。無料のコースもあるが、データサイエンティストとしての認定を取得するには多少の費用が必要だ。
一例を挙げると、Courseraでアンドリュー・ウ氏が担当する機械学習コースでは、スタンフォード大学の認定を取得できるオプションがある。
「SuperDataScience」には、キリル・エレメンコ氏が担当する複数のオンラインコースがある。「エレメンコ氏は複雑な概念を4歳の私の娘にも理解できそうな方法で分かりやすく説明している。初心者にも、補修を必要としているデータサイエンティストにも役立つ内容だ」(ラファーティ氏)
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