グラフィックス性能に強み
「ThinkPad」第2世代AMD Ryzen PRO搭載モデルは、Intel搭載モデルよりお得か?
Lenovoは「ThinkPad T」「ThinkPad X」シリーズのラインアップにAMD製プロセッサ「AMD Ryzen PRO」シリーズ搭載モデルを追加した。「ThinkPad T495」「ThinkPad T495s」「ThinkPad X395」の性能や特徴を探る。
Lenovoは2019年5月、ノートPC「ThinkPad T」「ThinkPad X」シリーズのラインアップに、AMD(Advanced Micro Devices)製プロセッサ搭載モデルを追加すると発表した。AMDのGPU(グラフィックス処理プロセッサ)「Radeon Vega」内蔵の第2世代モバイルプロセッサ「AMD Ryzen PRO」シリーズ(最上位オプションは「AMD Ryzen 7 PRO」)を搭載する次の3モデルがある。
- ThinkPad T495
- ThinkPad T495s
- ThinkPad X395
これまでLenovoは、エントリーレベルのノートPCにはAMD製プロセッサ搭載モデルを提供してきたが、ハイエンドのThinkPad TおよびXシリーズではIntel製プロセッサのみを採用してきた。ThinkPad Tシリーズは耐久性、処理能力、持ち運びやすさをうたっており、Xシリーズは薄型軽量デザインを強く打ち出している。
Lenovoは、ThinkPadの第2世代AMD Ryzen PRO搭載モデルがユーザーにとって、Intelプロセッサ搭載モデルよりもコストを抑えつつパフォーマンスやセキュリティを高められる選択肢になることを期待している。
最上位オプションのAMD Ryzen 7 PROを筆頭に、Radeon Vegaを内蔵した第2世代AMD Ryzen PROが搭載されることによって、ThinkPadの新モデルは優れた生産性を発揮し、高度なマルチメディア業務に活用でき、美しい画面表示を実現する――とLenovoは述べている。
併せて読みたいお薦め記事
Windows管理のうれしい機能
- Windows 10をHDDでも“爆速”で起動できる「コンパクトOS」のすすめ
- Windows 10運用を効率化できる“気になるツール”5選 PowerShell、MDTなど
- 「Windows 10」のビジネス向け機能5選 “最後のWindows”の生かし方
ThinkPadシリーズについて
Intelベースモデルと比較
Lenovoは、ThinkPad TおよびXシリーズのAMD搭載モデルは、前世代のモデルと比べて最大18%高いパフォーマンスを提供するという(同社調べ。ベンチマークテストツール「SYSmark 2014 SE」「3DMark」「PCMark 8」を使用した「AMD Ryzen 5 PRO 3500U」と「AMD Ryzen PRO 2500U」の性能差比較による推定値)。
ThinkPad TおよびXの既存モデルと比べると、新モデルのバッテリー駆動時間は短くなっている。新モデルに搭載のAMDプロセッサのグラフィックス性能が、従来モデルよりも向上していることが、その一因だ。例えば、Intelベースの「ThinkPad T490s」のバッテリー駆動時間は最大20時間だが、新しいAMDベースのT495sは最大16.4時間となっている。
ThinkPad TおよびXシリーズのAMDプロセッサ搭載モデルは、以下の特徴やメリットも備えている。
- 360度方向の遠距離集音が可能なマイクを内蔵しているので、騒がしい環境でもビデオ会議がスムーズにできる。
- ThinkPad本体を自動的に水平に保つ、サイドコネクター設計のメカニカルドッキングステーションを利用できる。
- プライバシーを守るための開閉式のWebカメラカバー「ThinkShutter」を搭載している。
- ディスプレイの視野角を狭めて“のぞき見”を防止するフィルター「ThinkPad Privacy Guard」がオプションで選択できる(T495sとX395のみ)。
- 第2世代AMD Ryzen PRO固有の透過的なメモリ内データ暗号化(TSME:Transparent Secure Memory Encryption)機能が、メモリ内のデータを盗むコールドブート攻撃を防止し、OSやアプリケーションから独立したメモリの暗号化を実現する。
Lenovoは将来的に(北米では2019年7月以降に)「ThinkPad PrivacyAlert」機能を提供する計画がある旨を発表している。ThinkPad PrivacyAlertとは、のぞき見を検知して自動的にThinkPad PrivacyGuardを有効にする機能だ。
T495sとX395の高さ(寸法)はいずれも17ミリ未満だ。重量は最軽量構成で双方とも1.3キロを切っている。Lenovoによると、これらのモデルは薄型設計だが、耐久性を保証するために、高い加速度(衝撃度)による衝撃テストもクリアしている。
AMDは2019年4月に第2世代AMD Ryzen PROを発表した。同プロセッサは12ナノアーキテクチャに基づいており、TDP(Thermal Design Power:熱設計電力)は15ワットであることから、軽量ノートPCへの搭載に適している。
ThinkPad T495は北米で2019年5月に発売し、価格は939ドルから。T495sとX395はいずれも北米で2019年6月に発売し、価格は1089ドルからだ(日本では3モデルとも2019年6月4日発売。税別価格は、T495が15万500円から、T495sが18万円から、X395が16万8500円から)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[株式会社ラクス] どうすれば「変革を楽しむ組織」になれるのか? 事例に学ぶ、未来への一歩 -
製品レビュー
[デル・テクノロジーズ株式会社] 変化するサイバー脅威に備える、これからのストレージの選び方 -
事例
[サイボウズ株式会社] 受注約1.5倍と年間2万3000時間超の業務時間を削減、日機装に学ぶDX実践術 -
製品レビュー
[サイボウズ株式会社] 人材不足にどう挑む? ものづくり太郎が語る、製造現場でのAI活用成功の鍵 -
市場調査・トレンド
[グーグル・クラウド・ジャパン合同会社] 金融機関はAIエージェント導入でどう変わる? 7つの変化から19の事例まで解説
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
Microsoft 365侵害企業の9割はMFA導入済み 1002人調査で見えた盲点
-
2
RAGで「データをAIに送る」運用が限界を迎えている理由
-
3
いまIBM iエンジニアが直面する「5つの技術的課題」とその解決策
-
4
PHPはそもそも必要か? 脆弱性で問われる自社サイト安全性と保守負担のバランス
-
5
セキュリティ担当者“試練の1週間” 「PHP」脆弱性と認証局の失態が同時発生
-
6
SAPの負荷増に苦しむZeissが「リアルタイム分析」「安定運用」を両立させた道
-
7
「Copilot」がIT予算を食いつぶす? 高額請求を招く課金体系と節約術
-
8
なぜ「Claude Code」拡張は消しても危ないのか? Cursorで不正版配信
-
9
「Kubernetesプラットフォーム」に関するアンケート
-
10
Microsoft月例パッチ1400件超で過去最多 「限界点」を迎えたパッチ管理
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
2
侵入から横展開まで27秒の脅威にどう立ち向かう? 防御のカギがEDRの理由
-
3
有識者が語る、中堅中小企業に求められる最新のサイバーセキュリティ対策とは
-
4
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
5
10G回線の真価をフルに享受するには? 導入前にチェックしたいポイント
-
6
なぜAIは組織で定着しないのか? 全社展開を阻む「3つの壁」と突破のヒント
-
7
パスワードレスへの移行で失敗しないためには? 導入・運用上の注意点を解説
-
8
自社のセキュリティ対策は大丈夫? 自己診断リストで対策の優先順位が分かる
-
9
ランサムウェア攻撃“究極の対策”はこれだ
-
10
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー