2019年07月16日 08時00分 公開
特集/連載

今こそAIの規制を考えるべきとき「AI対人間」の構図は杞憂か?

アナリストのキナスト氏は、AIの規制について考え始めるタイミングであると説く。AIが人間を規制するSFチックな可能性だけでなく、同氏はより現実的であり得る問題を想定している。

[Warwick Ashford,Computer Weekly]

 人工知能(AI)を規制するのは時期尚早だ。現時点では、AIに関する一般的な定義もなければ十分な理解もない。だが、世界的な合意の形成に向けて今から考え始めておくのが得策だろう。そう語るのは、法律の専門家にしてアナリスト企業KuppingerCole Analystsのフェローアナリストでもあるカルステン・キナスト氏だ。

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 「AIが確実に最大限のメリットを社会にもたらすには、現実的に可能かつ遅過ぎないタイミングで規制を導入する必要がある。さもなければ、効力がなく、まとまりのない規則になりかねない」とキナスト氏は本誌に語った。

 「これは社会のあらゆるレベルと分野で公開議論すべきことだ。そうすれば、AIについて実現を望んでいることについて意見の一致を図ることができる。モバイル技術で発生した、私たちの生活を技術が規制する状況を回避することが目的だ」

 多くの人がモバイル端末に依存し、肌身離さず持ち歩いているとキナスト氏は指摘する。「私たちは以前のように電話番号を覚えていない。その必要がないためだ。だが、意識的に電話番号を覚えるのをやめた人はいないだろう。これは自然に起きたことだ」

 AIが生活に与える影響は大きく、モバイル端末の比ではないとキナスト氏は言う。そのためAIの目指すところと潜在的な影響について意見の一致を図り、これらの目的を達成するための規制について分かりやすく組織的にアプローチすることが重要だ。

 「欧州委員会は既にAIの利用に関する倫理的なガイドラインを公開し、大規模なパイロットプロジェクトを発表している(訳注)。このパイロットプロジェクトにはガイドラインが適用されるが、これは全ガイドラインのほんの一部にすぎない。さらなる作業をグローバル規模で行う必要がある」とキナスト氏は語る。

訳注:Computer Weekly日本語版 6月5日号掲載の「欧州委員会が人工知能(AI)のガイドラインと試験運用開始を発表」を参照。

 キナスト氏は次の2つの点から、これが重要なことだと考える。

続きはComputer Weekly日本語版 7月3日号にて

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