今後は「Teams」の利用を推奨
「Skype for Business Online」が終了へ オンプレミス版への影響は?
Microsoftは2021年7月31日に「Skype for Business Online」の提供を中止すると発表した。このことが企業に与える影響は決して小さくないが、大きな問題は他にある。
Microsoftはこのほど、コラボレーションサービス「Skype for Business Online」の終了スケジュールを発表し、代替として同社の「Microsoft Teams」への乗り換えに備えるようユーザー企業に促した。
発表によると、Microsoftは2021年7月31日に、オフィススイート「Office 365」からSkype for Business Onlineを削除する。オンプレミス版の「Skype for Business Server」およびコンシューマー向けの「Skype」は、この措置の影響を受けない。
併せて読みたいお薦め記事
Skype for BusinessからTeamsへの移行について
- ハイブリッド版「Skype for Business」を開発? Microsoft Teams移行促進で動き
- Skype for Business OnlineからMicrosoft Teamsへ、一筋縄では行かない移行をどう進める?
- Skype for Business Onlineユーザーは思惑通りにMicrosoft Teamsに移行する?
Microsoft Teamsの強み
Skype for Business OnlineはOffice 365のサブスクリプション契約に含まれており、2019年9月1日までは引き続きユーザーの追加ができる。その日以降、新規のOffice 365ユーザーはTeamsに追加される。
Microsoftによると、Skype for Business Onlineの機能は2018年8月以降、全てTeamsに搭載されており、Office 365の利用者にとってSkype for Business Onlineは不要になった。MicrosoftはTeamsを、会議と通話のための「完成された」サービスと位置付ける。
中小企業や個人事業主などのスモールビジネスに対しては、Microsoftが2018年11月以来、SkypeからTeamsに切り替えるよう促してきた。しかしユーザー企業からは、TeamsにはSkypeのコミュニケーション機能の多くが搭載されているものの、Teamsの方が複雑だという声が上がっていた。従って、企業では従業員向けの研修が必要になりそうだ。
調査会社Nemertes Researchのアナリスト、アーウィン・レーザー氏によると、Skype for Business Onlineの終了は、主に同製品を通話のために使っている企業が影響を受ける。Skype for Business Onlineをメッセージのやりとりに利用していた企業のほとんどは、既にTeamsへ移行したとレーザー氏は説明する。「TeamsがSkype for Business Onlineに匹敵する機能を搭載していることを考えると、残るSkype for Business Onlineの利用客もすぐにTeamsへ移行するだろう」と同氏は予想する。
より深刻なオンプレミス版Skype for Businessへの影響
Skype for Business Onlineの終了は、オンプレミス版に当たるSkype for Business Serverのユーザー企業に対する潜在的影響の方が大きな問題になりそうだ。そうした企業はMicrosoftに対し、Skype for Business Serverの計画についてはっきりした説明を要求する可能性がある。
レーザー氏によると、MicrosoftはSkype for Business Serverのサポート終了日をまだ決めていない。だがSkype for Business Onlineの引退は「Skype for Business Serverのユーザー企業に対し、いずれクラウドへ移行するための計画が必要になると改めて通告するものだ」と同氏は説明する。
Skype for Business Serverのユーザー層はかなり大きい。Nemertes Researchが北米と西欧、東南アジアの企業645社を対象に実施した調査では、ほぼ36%がオンプレミスの通話システムを使っていると答え、そのうち30%以上はSkype for Business Serverを利用していた。
Skype for Business Serverのユーザー企業は、Teamsでの通話品質や、地方や国家、国際キャリアが運用する全システムを網羅した公衆交換電話網(PSTN)との連携の問題を懸念する。
一方1億8000万人のOffice 365ユーザーの間では、Teamsの利用に弾みがついている。Microsoftは2019年7月の時点で、1300万人以上がTeamsを毎日クラウドベースの通話やコラボレーションのために利用していると発表した。週に1回以上使うユーザーは1900万人に上る。Microsoftは2年にわたってTeamsを積極的に宣伝していたが、こうした数字を発表したのは今回が初めてだった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
2
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
3
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
4
AIで人を減らした企業がもう心変わり 「AIブーメラン現象」の実態
-
5
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
6
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
7
10年かけてBIを再構築したアマノの一手 「権限がない」「予算がない」でもDXは動かせる
-
8
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
9
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
10
「業務改善とツール活用」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー