キーボードにマウスの機能が融合
ThinkPadの赤い「トラックポイント」はなぜ愛され、なぜ万人受けしないのか?
キーボードにマウス機能を融合させた赤い「トラックポイント」が付いたキーボードは、「ThinkPad」ファンへの贈り物としては最適だ。ただし贈る相手は慎重に選ぶ必要がある。それはなぜなのか。
企業で広く使われているノートPCの一つが、Lenovoの「ThinkPad」シリーズだ。耐久性に定評があり、かなりの酷使にも耐えられる。最も重要なことは「トラックポイント」を搭載していることだ。トラックポイントは業界で親しみを込めて「ポインタスティック」「クラウンノーズ」(ピエロの鼻)、「レッドナブ」(赤ポチ)などとも呼ばれている。
Lenovoのトラックポイントを使い慣れている人は、ポイント&クリックをこれほど効率良くできる方法は他にないことを知っている。キーボードとマウス機能をノートPCのキーボードに統合する他の手段は皆、トラックポイントと比べると見劣りする。タッチパッドでマウスカーソルを画面のあちこちに動かすと、キーから指が離れてしまうからだ。
トラックポイントでは、人指し指だけをキーから離せばよい。離しているときも、その位置は人指し指のホームポジションである「F」「J」から決して遠くない。
USB接続とBluetooth接続のトラックポイントキーボード
ThinkPadファンにぴったりの贈り物が、トラックポイント搭載のスタンドアロンキーボードだ。彼らにとって思いがけない物である可能性があるが、喜んで受け取ってくれるだろう。トラックポイントキーボードのUSB接続モデルは、任意のPCに接続できる。ThinkPadの使いやすさをあらゆるPCで享受できる。
トラックポイントキーボードのBluetooth接続モデルはPCを操作できるだけでなく、Bluetooth接続が可能であれば、セットトップボックスなどUSB端子のない機器に接続可能だ。ユーザーはリモコンで汎用(はんよう)の上下左右ボタンを使う代わりに、キーボードとトラックポイントでデバイスを操作できる。
私はこうしたトラックポイントキーボードを数台買い、愛用している。同僚のThinkPadユーザーがそれらを見つけると、興味深げに眉がぴくりと動く。彼らはすぐにこのキーボードの価値を理解し、どこで、いくらで手に入るのか知りたがる。
トラックポイントキーボードが万人受けしない理由
どこで手に入るかに関しては、Best BuyやFry's Electronicsのような大型コンピュータストアで在庫を見かけたことはない。欲しい場合はオンラインで注文する必要がある。LenovoのWebサイトでは、トラックポイントキーボードのUSB接続モデルが原稿執筆時点で59.99ドルだ。決して手が出にくい価格ではない。
上記では称賛してきたが、トラックポイントキーボードには2つの小さな不満がある。一つは人間工学に配慮した、ユーザーが手首を少し曲げていられるバリエーションがないことだ。手のしびれや痛みが起こる「手根管症候群」を誘発しかねない、手首が疲れやすい、たいらなタイプのものしか用意されていない。
もう一つの不満は、新しいモデルのキーの品質だ。私が買った新しいトラックポイントキーボードはどれも、使い始めてそれほどたたないうちにキーが外れ始めた。実のところ、同様のキーボードを採用する最近のLenovo製ノートPCにも全く同じ問題が見られる。
非常に高価だった私の「ThinkPad X1 Carbon」は、既に「E」と「Ctrl」のキーがなくなっている。トラックポイントキーボードも、購入からほんの数カ月で右中かっこ(})のキーが外れてしまった。そのためにプログラミング言語「Java」のコードが書きにくいことこの上ない。
トラックポイントキーボードは万人向けではない。レベルの高いソフトウェア開発者は、その使い勝手の良さにほれ込むだろう。一方でカジュアルユーザーはあまり強い印象を受けない傾向がある。いずれにしても、友人や知り合いにThinkPadユーザーがいて、そのトラックポイント付きキーボードに愛着を持つようになっていたら、スタンドアロンのトラックポイントキーボードをプレゼントに贈るとよい。絶対喜んでくれるはずだ。
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