「Chromebook」はさまざまなセキュリティ機能を備える。その中から「確認付きブート」「自動更新」「サンドボックス」をざっくりと解説する。
GoogleのOS「Chrome OS」を搭載したノート型デバイス「Chromebook」は、多層型のセキュリティモデルを採用しており、さまざまな機能がセキュリティにおいて価値をもたらす。以下にChromebookを扱うIT管理者が知っておくべきセキュリティ機能を列挙する。
起動時にChromebookは「確認付きブート」(Verified Boot)というセルフチェックを実行する。OSやアプリケーションの改ざんや破損を検出すると、自動的に修復する仕組みだ。
「Windows」の場合、OSの読み込み時に問題が発生してクラッシュすることがある。IT管理者は
といった作業に追われることになる。Windowsには、システムを特定の時点の状態に戻す機能「復元ポイント」もある。ただし復元ポイントの内容に不具合があったり、さかのぼり過ぎてデータ損失を引き起こしたりすることもある。Chromebookは基本的にローカルにデータが存在しないため、常に最新の状態を保つことができる。
Chromebookで利用できるアプリケーションは、基本的にはGoogleが管理するアプリケーションストア「Chrome Web Store」を通じて配信される。Chromebookは起動するたびにOSとアプリケーションの最新版をデバイスにダウンロードする。この仕組みによって、エンドユーザーは確実に最新のOSとアプリケーションを利用できる。
エンドユーザーに更新プログラムを適用してもらう場合、更新プロセスの不備による未修正の脆弱(ぜいじゃく)性がマルウェアの標的になることがしばしばある。Chromebookは、エンドユーザー自身による更新プログラム適用を前提としておらず、更新の不備による問題が起こりにくい。
Chromebookは「サンドボックス」という仕組みを持つ。WebページやアプリケーションをOS内の隔離領域(サンドボックス)で動作させ、他のプロセスから切り離す。もしWebページやアプリケーションに不審な挙動があれば、単純にそれを閉じるだけで被害の発生を食い止めることができ、デバイス内の他の要素に及ぶ影響を抑えることが可能だ。
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