Web会議用デバイスの管理ソフトウェア「Sync」で、オフィスだけでなくテレワーカーの自宅にあるWebカメラやヘッドセットを遠隔管理できるようにしたLogitech。その狙いとは何なのか。
Logitechは、Web会議用デバイスの管理ソフトウェア「Sync」(画面)に、ヘッドセットやWebカメラを遠隔から管理できる機能を追加した。これにより企業は、テレワーク中の従業員が使用するデバイスを管理しやすくなる。ただしSyncが主な管理対象にしているのはLogitech製デバイスであり、他社製品を管理する際に利用できる機能は限られる。
Syncはこれまでマイクやスピーカーを中心に、オフィス内にあるWeb会議用デバイスの管理機能を備えていた。デバイスの使用状況を監視し、IT管理者に通知するといった機能だ。同社は今回、テレワークの定着を受け、従業員が自宅で使うWeb会議用デバイスもSyncの管理対象にした。企業はデバイスが正常に接続され動作しているかどうか、最新のソフトウェアがインストールされているかどうかを遠隔から把握できるようになる。
企業はSyncの新機能を使い、Webカメラを中心としたWeb会議用製品群「Rally Bar」やヘッドセット「Logitech Zone 900」、ドッキングステーション「Logi Dock」を遠隔管理できる。遠隔からのファームウェア更新も可能だ。Logitech製デバイスに加え、Plantronics(Polyの名称で事業展開)やAVer Informationなど、他社製品の一部の管理もできる。
テレワークが普及する中、PCやスマートフォンを一元管理できる統合エンドポイント管理(UEM)ツールの導入が進んできた。代表的なUEM製品としてVMwareの「VMware Workspace ONE」やMicrosoftの「Microsoft Endpoint Manager」が挙げられる。しかしこれらは、WebカメラをはじめとするUSB接続デバイスの管理は想定していない。Logitecの製品マーケティングマネジャー、カルバン・チャン氏は「Syncの新機能でUEM製品を補うために、USB接続デバイスの遠隔管理ニーズをくみ取った」と言う。
LogitechはLogitech製品のユーザー企業に、Syncを無償で提供する。企業はLogitech製品を購入する際に、Syncの利用登録ができる。チャン氏によると、Syncのユーザー企業数は約2万3000社だ。同社はプレミアム機能を備えたSyncの有料版も開発している。PlantronicsやAverは、自社製品をSyncに準拠させるとともに、USB接続デバイスの遠隔管理ができる自社ソフトウェアも提供している。
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