「Chrome」のゼロデイ脆弱性を北朝鮮の攻撃者グループが悪用したとGoogleが明かした。攻撃の詳細は。攻撃者グループの意図とは。
北朝鮮に拠点を置く攻撃者グループが2022年初頭の6週間にわたり、Webブラウザ「Chrome」の脆弱(ぜいじゃく)性「CVE-2022-0609」を悪用していたとGoogleが発表した。悪用当時のCVE-2022-0609は、同社がパッチを公開していないゼロデイ脆弱性だった。
Googleの脅威分析グループ(TAG)はブログのエントリ(記事)でレポートを公開。北朝鮮の攻撃グループがCVE-2022-0609を悪用したと説明し、悪用のいきさつを説明した。それによると、攻撃者グループはCVE-2022-0609が修正される前の6週間にわたり、暗号資産(仮想通貨)を含む金銭と情報の両方を盗むことを目的に攻撃を実施した。
攻撃者グループはChromeだけではなく他のWebブラウザも標的にしていると、TAGの研究員であるアダム・ワイデマン氏はみる。ワイデマン氏によると、攻撃者グループは悪質Webサイトを訪問した「Safari」「Firefox」ユーザーに目を付けて、攻撃用サーバに誘導した形跡があった。
CVE-2022-0609を悪用した今回の攻撃は、攻撃者グループが金銭の盗取に特化した攻撃に意欲的なことをつまびらかにしたと言える。こうした攻撃は北朝鮮にとって、経済制裁の抜け穴になり得る。
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