「Teams」がちょっと便利になるMicrosoftこだわりの機能とは?Microsoftのハイブリッドワーク支援戦略【後編】

テレワークとオフィスワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」にまつわる不便さの解消を目指し、Microsoftは「Teams」「Outlook」の強化を続けている。主要な機能を見てみよう。

2022年04月22日 05時00分 公開
[Mike GleasonTechTarget]

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 Microsoftは2022年第2四半期(2022年4月~7月)に、ユニファイドコミュニケーション(UC)システム「Microsoft Teams」やメールクライアント「Microsoft Outlook」などをアップデートする。同社が2022年3月に公開したブログエントリ(投稿)によれば、このアップデートにより、テレワークとオフィスワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」に伴う業務課題の解決を目指す。特に同社が意図しているのは、テレワーカーとオフィスワーカーの両方が平等な立場で働けるよう支援することだ。

リモートとオフィスの共同作業がちょっと楽になるTeamsの機能

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 Teamsのホワイトボード機能には、テレワーカーとオフィスワーカーのコラボレーション(共同作業)を支援するさまざまな改善が加わる。絵文字を使ってホワイトボードの内容に反応したり、ブレーンストーミングやプロジェクト立案といったグループ作業用のテンプレートを使ったりできるようになる。

 プレゼンテーションツール「Microsoft PowerPoint」の「レコーディングスタジオ」機能を使うと、必要なときにいつでもプレゼンテーション動画を作成し、Teams経由で共有できる。こうした非同期のコミュニケーションは、勤務時間の有効活用に役立つ可能性がある。

 Microsoftは2021年に新しいコミュニケーションアプリケーション「Microsoft Loop」を提供開始し、オフィススイート「Microsoft 365」との連携を強化した。Loopコンポーネント(共同作業や個人の業務を支援する生産性ツールとしての最小単位)を起動すると、Teamsを使ったチャット中に「Microsoft Word」や「Microsoft Excel」などのファイルを取り込んで共同作業できる。複数のユーザーが編集した内容を同期し、ファイルを最新に保つ。Microsoftはこの機能をOutlookにも追加する。

 Teamsには他にも幾つかの新機能が加わる。例えば「Speaker Coach」(スピーカーコーチ)は、プレゼンターが話している様子を記録し、AI(人工知能)技術に基づく分析結果を示す。スピーチが早口だったり、参加者の発言を遮っていたり、聴衆の様子を確認するために一拍置いたりする必要がある場合は、ユーザーに注意を促す。これは以前の「Presenter Coach」(発表者コーチ)と同様の機能となる。

 MicrosoftがTeamsに追加する同時通訳機能は、最大16言語をカバーする。Web会議出席者は、自分が選択した自動通訳音声を聞きながら、バックグラウンドでオリジナル音声を小さな音量で再生することができる。通訳機能に関してMicrosoftは競合サービスに追い付こうとしている格好だ。Cisco Webexの翻訳機能は100種類以上の言語をカバーし、Zoomは1つの会議で最大20人の通訳者を指定して参加させることができる。

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