まだ紙の書類で消耗してるの? 「ペーパーレス化」で職場はうまくいくペーパーレス化のメリットと課題【前編】

オフィスのペーパーレス化は手間もコストもかかるが、それに見合うだけのメリットが得られる可能性がある。ペーパーレス化の利点は「コスト削減」だけだと考えているとすれば、それは大きな間違いだ。

2022年08月02日 10時00分 公開
[Reda ChouffaniTechTarget]

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 「1枚の書類を見つけるために紙の山の中を探し回る」「あふれそうな書類棚を相手にする」――。紙にまつわる煩雑な作業から従業員を解放することは、企業にとって、目指すべき職場を構築する第一歩だ。

 中には「銀行の口座取引明細から従業員の医療記録まで、紙ベースの帳票を全てデジタル化するのは大変だ」と考えている企業もある。こうした企業は、業務のペーパーレス化で得られる恩恵を徹底的に評価し、見極める必要がある。

脱・紙書類で得られる“これだけのメリット”

 業務のペーパーレス化とは、日常業務における紙の書類の依存度を下げる、あらゆる取り組みを指す。例えば取引先から届く帳票や、デジタル化されていない情報のやり取りはペーパーレス化の対象になる。

 一部の業界では、法規制によって紙からデジタルへの移行が促されている。法規制に従わない企業がペナルティーを受け、金銭的な支援を失うこともある。

 企業にとって、紙の使用量を減らすメリットは幾つかある。その筆頭は、コストを削減しつつ生産性と効率性を上げられることだ。以下、ペーパーレス化の利点を幾つか列挙する。

  • 情報をデジタル化して共有することで、遠隔地にいる人とも協働しやすくなる
  • 情報にアクセスしたユーザーを追跡できるようになる
  • 閲覧権限のないユーザーがデータにアクセスすることを防止できる
  • 物理的な資料室が必要なくなり、空いた場所を他の用途に使用できる
  • 初めからデジタルで文書を作成することで、読み間違いや転記ミスを減らせる
  • 別々に保管されていた情報を一カ所に集約しやすくなり、データ分析が容易になる
  • 古い書類をスキャンしてデジタルデータにすることで、簡単に検索できるようになる
  • データの抽出ができるようになり、内容に基づいたインテリジェントルーティング(担当者への高度な振り分け)が容易になる

 後編は、ペーパーレス化の課題をスムーズに解決するこつを紹介する。

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