重大なバグが発生したとき、ビジネス活動に欠かせないシステムを守りたいとIT担当者は考える。ただし、せっかちな対処は逆効果を招く恐れがある。どうすればいいのか。
ソフトウェアの重大なバグ(不具合)が見つかった際、IT部門の腕が問われる。ダメージを最小限に抑えるには、どうすればいいのか。第2回「バグ修正の成否を決めるのは『連絡窓口の一本化』 それはなぜなのか」はバグが発生した際のコミュニケーションのポイントを説明した。第3回となる本稿は、バグ修正のための手順を取り上げる。
IT部門にとって、週末や休日の前には「問題を引き起こす可能性のあるシステム変更を実施しない」ことが鉄則だ。例えばOSに変更を加えることで、アプリケーションが動かなくなることがある。バグ修正のためにパッチを適用するときも、この鉄則を念頭に置こう。システム変更によって問題を引き起こせば、事態が悪化するからだ。
バグに対処する際、ビジネス活動に欠かせないシステムから修正したいと考えるIT担当者がいる。それは決して、してはいけないことだ。まずは安全なテスト環境で2、3回パッチを適用し、問題が発生しないかどうかを確かめる。問題発生のリスクがないと判断した上で、本番環境にパッチを適用する。テストの際は、対象となるシステムのバックアップが最新の状態であることの確認が重要だ。
通常、全てのシステムを同時に停止して大規模なバグを修正することはできない。テスト段階で修正計画を作成し、インターネットに接続しているサーバといった重要なインフラやそれ以外のシステムを、どの順番で更新するかを決める必要がある。
バグ修正の際の「リスクを排除する」ことの重要性はシステムに限らない。修正作業を成功させるには、IT部門の部員の健康的な働き方も欠かせない。部員が休息せずに長時間働き続けると、修正作業に悪影響が及ぶ可能性がある。しっかりした勤怠管理や健康管理は修正作業の成否を決める。
第4回は、バグ修正ができない場合の緊急対策を紹介する。
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