GoProのCISO、トッド・バーナム氏の午前中は会議が立て込んでいる。ITチーム、人事部、製品開発部門など、会社のさまざまな部署との会議でカレンダーに空き時間がないバーナム氏の一日に迫る。
2021年、ウェアラブルカメラ大手GoProのCISO(最高情報セキュリティ責任者)トッド・バーナム氏がセキュリティマネジャーの仕事についてつづる書籍『The Cybersecurity Manager's Guide: The Art of Building Your Security Program』が刊行された。前編「GoProのCISOが語る『だからセキュリティマネジャーは大変』」はバーナム氏の話を踏まえ、セキュリティマネジャーが苦労する背景を取り上げた。中編となる本稿は同書の抜粋で、バーナム氏の実際の一日(前半)を紹介する。
私は一日の間に幾つかの会議に出席する。カレンダーに空き時間はほとんどない。社内で他の部署のメンバーがずっと自分の席にいて集中的に仕事する様子を見ると、うらやましいと感じることがある。「空き時間があれば、どれほど仕事がはかどるだろうか」と考えたら、セキュリティマネジャーの私にとってそれは夢に過ぎないことにすぐ気付く。私の実際の一日はどのようなものか。さまざまなエピソードを交えて紹介しよう。
朝一でソフトウェアエンジニアリングのチームと会議。オンライン販売システムの顧客データの管理方法について議論する。
システム管理のチームと会議する。議題は認証システムの監査だ。システム管理のチームに監査の必要性を伝えるために熱弁を振るう。
まだ午前10時なのに、もう3回目の会議が始まる。人事部と情報セキュリティの強化について詳細を詰める。データ損失予防(DLP)ツールの利用、退職したスタッフのアクセス権無効化やファイル消去、訴訟ホールド(米国における訴訟に関連する情報の保全)関連など、トピックが多岐にわたる。当社は世界で事業展開している企業なので、各国によるルールの違いも念頭に置かなければならない。
4回目の会議。製品開発チームに、GoPro製品の安全な通信を強化するための要件を説明する。製品開発チームのメンバーの顔からは、この会議はやりたくないということが読み取れる。「私だってやりたくないが、必要な話はちゃんとしなければ」と伝えたいところだ。
後編は、バーナム氏の一日の後半を取り上げる。
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