AIを「アプリケーションパフォーマンス監視」(APM)に使うと“あれ”が楽に?人工知能で広がる「APM」の可能性【中編】

アプリケーションの安定運用を実現するには監視とトラブルシューティングが重要だ。それを支えるAPMツールに人工知能(AI)技術を取り入れることで、何が可能になるのか。

2022年10月18日 05時00分 公開
[Kerry DoyleTechTarget]

 「アプリケーションパフォーマンス監視」(APM)の仕組みに人工知能(AI)技術を採用する動きがある。それによってどのようなメリットが生まれるのか。具体的な活用シーンを見てみよう。

AIで賢くなった「APM」が効率化できること

 APMにAI技術を活用することで、問題の根本原因の分析や運用の自動化がしやすくなる。ネットワークを含めたインフラやユーザー行動を可視化したり、管理作業を高速化したり、簡素化したりすることもできる。管理作業を自動化することによって、より迅速にトラブルシューティングができるメリットもある。

 アプリケーションの挙動に影響が出る前に問題を発見し、解決策を講じるためには、AI技術によるパターン分析が有効だ。アプリケーションの運用作業に余裕を持たせることにも、AI技術が役立つ。AI技術を使用して警告のしきい値を自動的に調整すれば、スケーリング(処理負荷に応じたシステムの拡張)の変動によって引き起こされるアラートの出過ぎを回避できる。

 AI技術利用のメリットは運用面に限らず、ビジネス面でも享受できる。企業はAI技術を使ったAPMツールを活用することで、反復的な運用パターンを特定し、パターン間の関係性を明確にすることが可能だ。その関係性からビジネス成果につながる洞察を得られることがある。


 後編は、AI技術を活用したAPMがもたらす「未来」を展望する。

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