「BaaS」を利用する場合、安全性を確保するには幾つかの注意点がある。特に重要なのはアクセス管理だ。何に気を付ければいいのか。
「BaaS」(Backend as a Service)は、Webサービスの安定した稼働を追求するためのツールだ。BaaSは「バックエンド」(システムを後方で支える目に見えない部分の仕組み)をクラウドサービスとして提供する。企業はBaaSを安全に使うために、アクセス管理に関して幾つか注意する必要がある。下記で紹介しよう。
不正アクセスを防ぐために、サービスアカウント(クラウドサービスのアプリケーションやコンピュータに使用されるアカウント)へのアクセス権を持つユーザー数を最小限に抑えることが重要だ。
アクセスキーやサービスの資格情報をソースコードに含めるのは危険だ。ベンダーによるアクセスキー保管ツールや機密情報管理ツールを使用して、セキュリティ関連情報を暗号化して保管しよう。これらのツールはクラウドサービスとして利用できる場合もある。
API(アプリケーションプログラミングインタフェース)のアクセスキーの有効期限が切れると、APIが利用できなくなることがある。そのため、アクセスキーは定期的に更新することが重要だ。その際、セキュリティ向上を図り、有効期間が無期限に設定された資格情報の使用は避けよう。
複数ユーザーが同じサービスアカウントを共有することは危険だ。従業員の異動や退職によってサービスアカウントが不要になったら、それをすぐに削除する。使用中のサービスアカウントについては常に監視し異常がないことを念入りに確認しよう。
自動化ツールを使えば、サービスアカウントの管理作業を機械に任せ、人のミスによるセキュリティリスクを減らせる。自動化ツールは、アクセスキーやデジタル証明書の自動更新の他、アクセス許可やサービスアカウントの管理といった機能を備えている。
後編は、「3大クラウドサービス」を具体例に、安全な運用管理のポイントを考える。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
B2B取引の決済手段として多くの企業が採用している請求書払い(後払い)だが、入金遅延や未払いが発生するリスクもある。そこで、これらのリスクと業務負担を解消する決済代行サービスが登場した。本資料で詳しく紹介する。
SaaSの決済手段ではクレジットカード払いを設定するのが一般的だが、B2B取引においてはそれだけだと新規顧客を取りこぼすこともある。Chatworkやココナラなどの事例を交え、決済手段を多様化する重要性と、その実践方法を解説する。
ハイブリッドクラウドやエッジコンピューティングの普及に伴い、企業が管理すべきIT資源が急増している。こうした中で注目を集めるのが、あるクラウドサービスだ。分散環境における課題とその解決策について、導入事例とともに解説する。
AI活用やデータドリブン経営が加速する一方で、レガシーインフラが問題になるケースが増えている。特に複数の世代にわたってIT資産が混在しているインフラ環境では、運用負荷やコストが増大してしまう。この問題をどう解消すればよいのか。
クラウドファーストの流れが加速する中、無計画に構築されたハイブリッドクラウドの弊害が多くの企業を悩ませている。ITオペレーションの最適化を図るためには、次世代のハイブリッドクラウドへのモダン化を進めることが有効だ。
クラウド活用で顕在化するコスト増大と活用スキル不足の課題、解決の決め手は? (2025/5/9)
KDDIの通信品質と事業成長を支える“共通インフラデータ基盤”構築の舞台裏 (2025/3/12)
高まるSaaSバックアップ需要で「ストック収益」を拡大するには (2025/1/22)
大和総研に聞く、基幹システムのモダナイズ推進を成功に導いた四つのポイント (2024/12/23)
「オンプレミス仮想化基盤」のモダナイゼーションに最適なクラウド移行の進め方 (2024/11/11)
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。