Macの暗号化機能を管理する際に使えるのが「モバイルデバイス管理」(MDM)ツールだ。MDMツールを利用することで、ストレージ暗号化機能FileVaultの管理はどう変わるのか。
Appleのクライアントデバイス「Mac」には、データ保護に有効な幾つかの機能がある。例えばストレージ暗号化機能の「FileVault」や、作成した文書にパスワードを設定して暗号化できる文書作成アプリケーション「Pages」などだ。
これらの暗号化機能を企業のIT管理者が自社のポリシーに沿って運用できるようにするために、AppleのクライアントOS「macOS」はエンドユーザーの端末を管理するための「モバイルデバイス管理」(MDM)の機能を搭載している。代表的なツールと共に、MDMで何が可能になるのかを見てみよう。
企業のIT管理者は、AppleのMDMフレームワークに準拠したサードパーティー製MDMツールを利用することで、FileVault機能を遠隔から制御できる。IT管理者は管理対象の全てのMacを対象に、あるいは指定したグループの端末のみを対象にしてFileVaultを有効にすることが可能だ。
MDMツールを使うことで、IT管理者は以下の項目を設定できる。
暗号化の具体的な設定内容や設定方法は、MDMツールによって異なる。例えばMicrosoftのMDMツール「Microsoft Intune」は、エンドユーザーがアカウントにアクセスできなくなったときにパスワードをリセットするための「回復キー」の取得方法と、取得場所を対象のエンドユーザーに通知できる。逆に、回復キーをエンドユーザーから隠すこともできる。
MDMツールベンダーJamfの「Jamf Pro」は、回復キーの種類を選べる。端末ごとに一意の回復キーを用意する「個人用」と、回復キーを複数の端末で共有できる「機関用」の2種類を用意している。
第6回は、Macの運用管理にMDM機能を使う場合と使わない場合を比較する。
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