5Gを利用した固定無線アクセス(FWA)が広がっている。FWAはコストや通信品質、セキュリティの面でどのような特徴があるのかを解説する。
インターネット接続を利用する方法としては、ユーザー宅と通信事業者の中継網を同軸ケーブルや光ファイバーなどの有線ケーブルでつなぐ方法が主流だった。近年は有線ケーブルを「4G」(第4世代移動体通信システム)や「5G」(第5世代移動体通信システム)などの無線で代替する「固定無線アクセス」(FWA)が広がっている。FWAの特徴を解説する。
FWAの特徴は以下の通りだ。
通信事業者視点だと、ケーブル敷設工事が不要であるため、山間部やへき地であっても比較的安価にネットワークを提供できる。ユーザー視点だと、新築の建物の場合はケーブルの引き込み工事費用が必要な有線に対して、FWAは「CPE」(宅内設置機器)の設置費用またはCPEのレンタル費用で済む。
FWAの通信品質は利用する無線システムの規格や、周波数帯によって左右されるため、一概には評価できない。5Gを利用したFWAであれば光ファイバーに匹敵する通信速度が期待できる。FWAは音声をデジタル化してTCP/IPネットワークで送受信する技術「VoIP」(Voice over IP)を利用してIP通話やビデオ会議も利用できる。
無線LANでパスワードを設定してユーザーを制限できるのと同じように、FWAのネットワークはユーザー向けにネットワークを保護する機能を提供する。移動体通信システムの標準化団体「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)は、通信の暗号化や認証、制御信号の改ざん検知などのネットワークセキュリティ対策を、FWAが利用する4Gや5Gに組み込んでいる。
第3回はFWAのユースケースについて解説する。
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