世界的な景気低迷が続く中、世界のPC出荷台数は前年比減が続いてきた。ただし、調査会社は「PC業界の展望は悪くない」と評価する。その意味は。
調査会社Canalysが2023年10月に発表したデータによると、2023年第3四半期(7月〜9月)の世界PC出荷台数は6560万台だった。前年と比べて7%減少したものの、2023年第2四半期(4月〜6月)と比べた場合は8%増だった。同社はこの状態を「PCベンダーにとっては悪くない状態」だと評価する。
2023年の世界PC出荷台数は第1四半期、第2四半期と回復しつつあり、第3四半期の「前年比7%減」という数値は前年比の減少幅としては過去1年で最小だったという。Canalysは、在庫水準や潜在的な需要という点で「2024年のPC需要にさらなる回復の兆しが見られる」と分析する。出荷台数の内訳は以下の通りだ。
2023年第3四半期における世界のPC市場について、Canalysでプリンシパルアナリストを務めるアイシャン・ドゥット氏は次のように語る。「厳しいマクロ経済環境に若干の改善が見られる中、主要なPCベンダーは在庫調整の取り組みがおおむね奏功しており、慎重ながらも楽観的な見解を示している。結果としてエンドユーザーの根底にある需要を掘り起こし、ベンダーの出荷実績に反映されたと考えられる」
2023年第2四半期に教育業界からの需要が増加したことで、主要PCベンダーの出荷台数は増加を続けている、とドゥット氏は説明する。PC市場はホリデーシーズンにも需要増加が見込まれるため「出荷台数の回復傾向は続く」と同氏は予測する。
後編は、2024年以降のPC出荷台数に影響を与えるAI(人工知能)技術関連の動向を紹介する。
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