1990年代に登場したUSBは、どのような進化を遂げてきたのか。技術開発が始まった1995年から、最新版が登場した2022年までの歴史を振り返る。
大半のPCユーザーにとって身近な存在である「USB」(Universal Serial Bus、ユニバーサルシリアルバス)。USBは初代が1996年に登場して以来さまざまな進化を遂げて、2024年現在は形状や役割が異なる多様なUSBが使われるようになっている。どのように進化してきたのか。USBの歴史を振り返ってみよう。
Intel、Microsoft、IBM、NEC、Nortel Networks、Compac Computer、Digital Equipment Corporation(DEC)の7社がUSBの開発に着手した。同年、“USBの父”アジェイ・バット氏が率いるIntelのチームがUSB用の最初の集積回路を開発した。
1996年1月、初代USB「USB 1.0」が公開された。USB 1.0は、低速の1.5Mbpsと、フルスピードの12Mbpsのデータ転送速度モードを搭載した。延長ケーブルが使えないといった課題があり、普及はしなかった。
1998年8月に進化版「USB 1.1」が登場、USBが市場に浸透するきっかけになった。
「USB 2.0」が登場し、最大480Mbpsの高速なデータ転送を実現した。USB 2.0は「USB Type-A」(PCから周辺機器への通信用)と「USB Type-B」(周辺機器からPCへの通信用)のコネクターに加え、「USB 2.0 Mini-A」(以下、Mini-A)と「USB 2.0 Mini-B」(以下、Mini-B)の小型コネクターを採用。電池を充電するための機能も備えた。
Mini-AとMini-Bのコネクターが、さらなる小型化を図った「Micro-A」「Micro-AB」「Micro-B」に置き換えられた。USBデバイス同士を接続できる規格「USB On-The-Go」の導入により、USBの使い道が広がった。
2008年11月、USB技術を管理する団体がUSB 3.0 Promoter GroupからUSB Implementers Forum(USB-IF)に変わった。同年にリリースされた「USB 3.0」(別名「SuperSpeed USB」)は5Gbpsのデータ転送速度を実現した。
2013年7月、「USB 3.1」が2つのバージョン「Gen 1」と「Gen 2」で公開された。データ転送速度として、Gen 1はUSB 3.0と同じ5Gbps、Gen 2は10 Gbpsを可能にした。
新しいコネクターを採用した「USB Type-C」が登場した。高速なデータ転送と電力転送を追求している。
2017年9月、USB-IFが「USB 3.2」をリリースした。USB 3.2は10Gbpsと20Gbpsの2つのデータ転送速度モードを追加している。
2019年8月、USB-IFが「USB4」をリリース。USB4は高速プロトコル「Thunderbolt 3」を採用することで、データ転送速度が最大40Gbpsに向上した。
「USB4 2.0」が登場。最大80Gbpsのデータ転送速度を実現している。
第4回は、Appleのコネクター技術の戦略を見る。
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