「Linux」のスキル保有を証明するのに使える“認定資格”とは?「Linux」認定資格11選【中編】

IT管理者やIT分野での求職者が「Linux」関連認定資格を得ることは、自身のスキルや知識を証明することにつながる。Linuxのプロフェッショナルを目指すために知っておきたい4つの認定資格とは。

2024年04月23日 07時00分 公開
[Damon Garn, Julia BorginiTechTarget]

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Linux | OS | 資格


 OS「Linux」関連の認定資格は、IT管理者の現場においてLinuxを適切に運用できる力の証しとなる。専門分野や特定のLinuxディストリビューション(配布パッケージ)に特化したものから、ベンダーに依存しない資格まで、多様な選択肢がある。

 本稿はLinuxを扱うIT管理者が自身のスキルと経験を証明し、履歴書を強化するために利用できる11個の主要なLinux認定資格のうち、5〜8個目を取り上げる。IT業界でキャリアをスタートする人や、他のOSに精通しているIT管理者も参考になるはずだ。記事中の情報は、2024年4月時点のものに基づく。

認定資格5.Linux Foundation Certified System Administrator

 「Linux Foundation Certified System Administrator」(LFCS)は、非営利団体Linux Foundationが提供する認定資格だ。同団体はLinuxの一般的な知識や特定の専門スキルを必要とする人向けに、ディストリビューションに依存しないさまざまな認定資格を提供している。LFCSは、同団体が従来提供していた「Linux Foundation認定資格エンジニア」を廃止し、より受験者のニーズに合うトピックに焦点を置くように変更したものだ。

 Linux Foundationは、LFCSを専門性の高い試験へのステップとして位置付けている。対象となる分野は基本的なシステム構築、ネットワーク、ストレージ管理、基本的なコマンド操作、ユーザー管理だ。同団体が提供する認定資格は、コンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」によるコンテナ管理やクラウドサービス管理などの分野にもわたる。

  • 前提条件
    • なし
  • 試験科目数
    • 1科目
  • 受験料
    • 595ドル
  • 最低合格点
    • 67%

認定資格6.LPIC-1

 Linuxに関する認定を実施する非営利団体Linux Professional Institute(LPI)は、各Linuxディストリビューションに応じた、日常業務に関するシステム管理の認定資格を提供している。その中で、一般的なシステム管理業務に必要なスキルを認定するのが「LPIC-1」だ。

 LPIC-1の試験では、システムメンテナンス、システムアーキテクチャ、ファイルとシステムのセキュリティ、ネットワークに関するスキルを評価する。LPIC-1はLPIが提供するさらに高度な認定資格への入り口となる存在で、有効期間は5年だ。

  • 前提条件
    • なし
  • 試験科目数
    • 2科目
  • 受験料
    • 200ドル(日本の場合1万5000円)

認定資格7.LPIC-2

 「LPIC-2」は、LPIC-1が対象としている基礎スキルに加え、高度なネットワーク、システム設定、デプロイ(実環境への配備)に関する知識を証明する。特に重点を置いているのは、データセンター管理と自動化技術だ。LPIC-2の受験に際してはLPIC-1を有することが前提条件となっており、LPIC-1の取得から5年以内に受験しなければならない。

  • 前提条件
    • LPIC-1の取得
  • 試験科目数
    • 2科目
  • 受験料
    • 200ドル(日本の場合1万5000円)

認定資格8.LPIC-3

 「LPIC-3」はエンタープライズレベルのLinuxシステム管理を対象としており、以下の4つの専門分野がある。受験者は自分の職務に合った専門分野を1つ選択して受験することになる。

  1. Linuxと他OSを併用するシステムの運用
  2. セキュリティ
  3. 仮想化とコンテナ
  4. 高可用性クラスタリング

 LPIC-3の概要を以下にまとめる。

  • 前提条件
    • LPIC-1とLPIC-2の取得
  • 試験科目数
    • 1科目
  • 受験料
    • 200ドル(日本の場合1万5000円)
  • 学習教材
    • 独学、ベンダー提供教材、サードパーティー提供教材

 次回は、9〜11個目の認定資格を紹介する。

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