Webブラウザでのプライバシーを保護する手段には、「匿名ブラウジング」と「プライベートブラウジング」がある。両者は何がどう違うのか。
自分の属性やインターネットでの行動を隠してWebサイトを閲覧する手段として、「匿名ブラウジング」がある。それによく似た手段として「プライベートブラウジング」がある。エンドユーザーが自身のプライバシーを保護するための手段として、両者はどう違うのか。それぞれの違いを整理すると同時に、匿名ブラウジングの場合には「どこまで情報を隠せるのか」を考える。
匿名ブラウジングによく似ている仕組みとして、一部のWebブラウザが搭載しているプライベートブラウジング(プライバシーモードとも)がある。この2つはほぼ同じ意味で用いられる場合もあるが、異なるものだ。具体的な違いは以下の通り。
上記の通り、匿名ブラウジングはIPアドレスを隠すものだ。それに対し、プライベートブラウジングはPCやスマートフォンといったデバイスに個人情報を保存しないようにする仕組みで、IPアドレスは隠されない。プライベートブラウジングでは、エンドユーザーはWebサイト内での行動も追跡される。
匿名ブラウジングでは匿名性が完全に保たれるわけではない。なぜなら、エンドユーザーとWebサイトの間に検索エンジンやコンテンツ配信ネットワーク(CDN)などが介在しているからだ。これらがエンドユーザーの行動を監視したり、追跡したりすることは不可能ではない。匿名ブラウジングは、インターネットサービスプロバイダー(ISP)による管理から逃れることはできない。エンドユーザーにIPアドレスを付与するISPは、エンドユーザーの身元や行動を把握することができる。
プライベートブラウジングにも懸念点がある。Googleはプライバシーモードでブラウジングしていたエンドユーザーの行動を違法に追跡していたことを理由にした集団訴訟を受けて、数十億件のデータを削除することになった。
第3回は、エンドユーザーの行動を追跡するために使われる技術について解説する。
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