教育活動にいち早くITを生かしてきた教育者チーム「iTeachers」。そのメンバーが挑む、IT活用の具体的な事例をピックアップして紹介する。
教育へのIT活用を通じて「新しい学び」を提案する。そんな目標を掲げて2013年4月に発足した教育者チームが「iTeachers」だ。発足4周年を迎えた2017年4月に開催したイベント「iTeachersカンファレンス 2017」では、現役の教員として活躍するiTeachersのメンバーが集結。IT活用の実践事例に加え、教育機関がIT活用で抱える課題や将来展望などについて幅広く語った。
iTeachersメンバーはプレゼンテーションやパネルディスカッションを通じて、実際に教育活動にITを活用した結果はもとより、ITを積極的に取り入れる教員ならではの視点や情報を惜しみなく提供。会場の教育関係者は、時に笑いを交えたプレゼンテーションを熱心に聞き入っていた。そんなiTeachersカンファレンス 2017の内容を全4回にわたり紹介していく。第1回目となる本稿はイベントの内容を基に、iTeachersメンバーが実践しているIT活用事例を紹介する。
大阪大学全学教育推進機構 教授 岩居弘樹氏
新潟市立新潟小学校 教諭 片山敏郎氏
広尾学園中学校・高等学校 教諭 金子 暁氏
デジタルハリウッド 講師/クリエイティブセンター福岡 栗谷幸助氏
玉川大学工学部 准教授 小酒井 正和氏
国際医療福祉大学大学院 准教授/HoloEyes 杉本真樹氏
同志社中学校・高等学校 教諭 反田 任氏
千葉県立袖ヶ浦高等学校 教諭 永野 直氏
佐賀市立大和中学校 教諭 中村純一氏
教育ICTコンサルタント 小池幸司氏
講義資料を提供する「オープンコースウェア」(OCW)、さらに進んで講義そのものを提供する「大規模公開オンライン講座」(MOOC)など、大学がインターネットを通じて自らの講義や教材などを公開する「オープンエデュケーション」が広がっている。「JMOOC」を中心に、国内でもオープンエデュケーションへの取り組みが進んでいるが、公開されている講義の多様さは、海外が一歩先を行く状況だ。
海外の大学がオープンエデュケーションの活動で公開している教材は、当然ながら英語をはじめとする外国語がベースとなる。一定の語学力が求められるため、英語に不慣れな学習者にとっては利用のハードルが高い。こうした海外の講義や教材の翻訳を通じて、生徒の語学力やコミュニケーション能力の向上を図ろうとしているのが、広尾学園中学校・高等学校教諭の金子 暁氏だ。
Asuka Academyが取り組む、海外の教材を国内向けに提供する活動に、広尾学園中学校・高等学校の生徒が翻訳ボランティアとして参加している。Asuka Academyは、Massachusetts Institute of Technology(MIT:マサチューセッツ工科大学)といった世界トップレベルとされる大学の講義を日本語に翻訳して、会員向けに無料で提供しているNPO(特定非営利活動)法人だ。
翻訳ボランティアの活動には、広尾学園中学校・高等学校の生徒だけでなく教員も積極的な姿勢で取り組んだ。作業に当たってはデバイスやインターネットを駆使して、同じ場所に集まらなくても連携を取りながら翻訳を進めているという。化学の講義を翻訳したある女子生徒は、この活動を通じて「クラスメートとのつながり」だけでなく「世界とのつながり」を実感できたと話す。
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