グローバルビジネス対応へと、ERPパッケージは新たな局面を迎えている。グローバルで情報をいかに集約し、プロセスの標準化ができるか。グローバル規模でビジネスを展開する企業が求めるERPパッケージは、突き詰めればシェアードサービスセンターという形になる。
日本企業でもM&Aが日常的に行われるようになり、すでに多くの企業はビジネスをグローバル横断的に展開している。このようなビジネス環境の急速な変化が、エンタープライズ・アプリケーションにどのような影響を与えているのかを考えてみたい。
約15年前にERPという言葉が登場して以来、その普及度合いは当時と大きく異なってきた。そこで、これまでの問題点を振り返りながら、パッケージ活用の真の目的である、ビジネスに貢献するエンタープライズ・アプリケーションについて考察する。
SAP R/3をベースに構築されたナブテスコの基幹システムは、同社の生産活動に関わるほぼすべての業務処理を担っている。しかし、UNIXサーバを基盤とする同システムの運用コストは膨らんでいく一方であり、企業合併後の経営強化のためにも、TCO(Total Cost of Ownership:所有総コスト)の削減が急がれていた。そこで同社が選択したのが、運用基盤をデルのIA(インテル・アーキテクチャ)サーバに全面刷新し、基幹システムをWindows環境にマイグレーションするという方法である。
なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか
メインフレームを支える人材の高齢化が進み、企業の基幹IT運用に大きなリスクが迫っている。一方で、メインフレームは再評価の時を迎えている。