ERPシステムの切り替えプロジェクト、顧客駆動型の慣習を継承Column

プロジェクトの第2フェーズも無事終了し、新しいERPシステムを始動させて以来、既に何百万ドルもの売り上げを出している。システムの移行に伴って失った顧客は皆無だ。

2006年10月24日 07時00分 公開
[Les Johnson,TechTarget]

 当社の支店では普段から、訪れる人のためにポップコーンやコーヒーを無料で提供し、金曜にはドーナッツもサービスしている。こうしたスナック類を提供しないからといって、当社の顧客がすぐにライバル企業に流れていくようなことはないだろうが、顧客がこうしたスナックサービスを喜んでいるのは事実だ。私は最近、ある支店で、顧客の1人が持参の紙袋にポップコーンをすくい入れているところに遭遇した。彼はわたしの方に振り向き、笑いながら、こう言った。「家まで運転中のおやつにね」

 わたしも一握りのポップコーンをほおばり、もぐもぐと答えた。「わたしはこれがランチですよ」

 彼はやれやれといったふうに首を振りながら、携帯用のマグカップにコーヒーを注ぎ、出て行った。

 当社では2カ月前に最初の支店で新しいERPシステムを始動させて以来、既に製品の販売で何百万ドルの売り上げを出している。システムの移行に伴って失った顧客は皆無だ。当社の顧客がこの移行で被った最大の影響は何かといえば、1度だけインボイスの受け取りに3日間の遅れが生じたという、苦情にもならない程度のことだ。

顧客の希望

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