2008年01月11日 04時09分 公開
特集/連載

IT求人は2008年も堅調、だが楽観視にやや陰りもWeb 2.0開発、ネットワーキングの需要も

IT職の求人は2008年も堅調に推移する見通しだが、楽観的な見方はややトーンダウンしている。需要が高い職種のトップはWindows管理者だった。

[Linda Tucci,TechTarget]

 2008年に向け、IT職の求人は堅調な状況が続く見通しだ。ただし過去数カ月のようなバラ色の見通しは薄れているようだ。

 人材紹介会社Robert Half Technology(RHT)の最新統計によると、CIOの13%が2008年1〜3月期にIT要員の増員を予定しているのに対し、削減予定は3%だった。実質10%の雇用増大は、CIOの12%が増員を予定していた前四半期からの期待を引き継いだ形だ。増員の主な理由は事業拡大(27%)を筆頭に、顧客・エンドユーザーサポート(20%)、管理システムのアップグレード(19%)の順だった。

 大多数の82%は現状を維持する予定で、向こう3カ月で人材を採用する計画はないと答えた。

 「過去2年の間、当社のIT雇用指数にはCIOの極めて楽観的な見方が示されていた。2%の減少はその楽観的見方がトーンダウンしていることを示しているが、より持続可能なレべルの成長に行き着くものでもある」。RHT広報のキャメロン・ヘファナン氏はこう解説する。

 RHT雇用指数とスキルリポートは、従業員100人以上の米国企業から無作為に抽出したCIO約1400人の聞き取り調査に基づいている。

 経済の減速と、金融業界を揺るがし続けているサブプライムローン関連の危機を考慮すれば、この現状はそれほど悪いようには見えない。

 しかし2006年のCIOの回答と比べると、2007年は雇用に対する楽観的な見方が薄れていることがうかがえる。2006年12月は、RHTの調査対象になった幹部の16%が新しい年にIT要員を増やす予定だと答え、削減すると答えたのは2%だった。この実質14%の増加は、IT職の増員予想についてのCIOアンケートを2001年に始めて以来最大だった。

 Society of Information Management(SIM)の最近の調査では、IT職市場は1990年代後半以来、まだそれほど堅調になっていないとの結果が示されており、今回の雇用調査とは対照的だ。実際、SIMの調査対象となった122社は、最大の懸念として資格を持ったIT専門要員の採用とつなぎ留めを挙げており、昔からどこでもCIO泣かせだったビジネスアラインメント(ビジネス部門との連携性)の問題にぶつかっている。

 それでも、特定のスキルで需要が高くなっている。RHTの調査でトップに挙がったWindows管理者(Server 2000/2003)は、CIOの実に74%がIT部門で最も欲しいスキルとして挙げていた。

 RHT報告書では、ネットワーキングを挙げた回答者が19%に上り、「2四半期連続で最もホットな職種」となった。次いでヘルプデスク・エンドユーザーサポートが14%、アプリケーション開発が12%だった。

 IT投資は引き続き、労働力の分散とモバイル化が要因となっている。RHTのエグゼクティブディレクター、キャサリン・スペンサー・リー氏によると、企業はWeb2.0開発、ワイヤレス、ネットワークセキュリティへの出費を続けている。

 2007年11月のDice Report(リンク先はPDFファイル)によると、IT求人市場は全体では依然堅調に推移しており、同月初旬の時点でDice.comには10万件近い求人情報が掲載されていた。

 一方、RHT報告書によると、IT職が最も大きく増える見通しなのはニュージャージー、ニューヨーク、ペンシルベニアの各州で、この3州のCIOは17%が増員を予定していた。この地域ではWeb開発者の需要が特に高いことが示されている。次いでアーカンソー、ルイジアナ、オクラホマ、テキサスの各州のCIOは16%がIT要員の増員を予定しており、削減はゼロだった。

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