病室内における無線LANシステムの構築でリアルタイムでの治療・投薬などの情報入力が可能になり、看護師の残業時間が半減するなどの業務効率化を実現した。
ディアイティは10月20日、米メルー・ネットワークスの無線LAN製品を利用して、長野県松本市の社会医療法人 財団慈泉会相澤病院(以下、相澤病院)の病棟看護システムを構築したと発表した。
救急医療やがん治療、地域医療で定評のある相澤病院では、最先端の医療設備やチーム医療に注力するとともに、業務効率の改善にも積極的に取り組んでいた。その一環として、無線LANを利用した病棟におけるオーダー情報の参照、カルテ参照・入力などを推進してきた。今回さらなる業務改善の取り組みとして、病室での看護システムの稼働を目的として、有線ネットワークと同様の通信スピードを実現するIEEE 802.11nでの無線LANシステム構築を目指した。
今回のシステム構築に当たり、ディアイティはメルー・ネットワークスのコントローラ2台とアクセスポイント136台を採用し、病室内においても電波干渉を起こさない無線LANシステムを構築した。同社によると、病院特有の構造的問題や頻繁に実施されるレイアウト変更、クライアント増設、帯域拡張などの課題をクリアし、病室内のノートPCでも業務アプリケーションをナースステーションのデスクトップPCと同様にスムーズに操作できる環境が整ったという。
システム構築後、相澤病院では患者が装着するバーコードと注射器のバーコード照合が病室で可能となり、注射に関するミスが皆無になったとしている。また、リアルタイムでの治療・投薬の情報入力が可能になった。その結果、病室とナースステーションとの往復時間を削減し、看護師の残業時間がこれまでの半減するなど業務効率を大幅に向上させたという。さらに同病院では余裕をもって患者のケアに従事できるため、医療の質の向上にもつながったとしている。
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