インスタントメッセンジャーなどで個人ユーザーにもなじみ深い「プレゼンス」。連絡したい相手が今、どういう状態なのかを伝えるプレゼンスは、実はコンタクトセンターにおいて大きな武器になる。
プレゼンス(在席情報:担当者が対応可能かどうかの状態)は、ユニファイドコミュニケーションの核となる情報である。ただし、プレゼンスと一口に言っても、リアルタイム性が高く変移しやすいものと、スケジュール管理アプリケーションで利用される「会議中」や「外出中」といった、ユーザーがある程度1つの状態を維持する時間に幅があるものがある。
プレゼンスを利用すると、どちらのタイプであっても自分が連絡する相手の状況を的確に把握できるため、コミュニケーションの効率化を促し、連絡先の状況に適した通信手段の選択肢をユーザーに与えてくれる。例えば、自分が電話をしようとする相手が「通話中」と分かっていれば、電話ではなくメールやIM(インスタントメッセージ)で連絡を取ることができる。また、ユニファイドコミュニケーションのインフラが整備されている場合には、統合された複数の手段で同時にコミュニケーションを取ることも可能になる。複数のコミュニケーションのモード(通話、SMS、ビデオ、メールなど)を同時に利用する、「マルチモーダル(Multi-Modal)」の概念だ。
しかし、いかにメリットが多いプレゼンスも、異なるアプリケーション間で状態情報が統合されていなければその威力を発揮できない。そこで注目したいキーワードが、XMPP(eXtensible Messaging and Presence Protocol)という、プレゼンスにおける共通プロトコルである。
プレゼンス情報を活用する企業向けのソリューションの例としては、IBMがユニファイドコミュニケーション&コラボレーションのコンセプトで提供している「Lotus Sametime」や、マイクロソフトがユニファイドコミュニケーションの中核に据える「Office Communication Server 2007 R2」などがある。いずれの製品もリアルタイム性の高いプレゼンスとそうでないケースのどちらもサポートしている。この他に、一般ユーザー向けではSkype、Google Talk、Yahoo! Messenger、Windows Live Messengerといったクライアントソフトがリアルタイム性の高いプレゼンス表示機能を提供している。また、コンタクトセンター市場では、NECや日本アバイアなどがプレゼンスを利用できるソリューションを提供している。
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ビジネスにおけるさまざまなシーンで活用されている「PDF」。昨今、業務効率化や生産性向上、コスト削減を図るべく、PDF運用を見直す機運が高まっている。この実践を支えるソリューションの機能や特徴、活用方法を紹介する。
業務マニュアルは使われて初めてその効果を発揮するが、そもそも見られていないことから、業務課題を一向に解決できないという企業は多い。“活用されるマニュアル”を作成・共有するには、どんなポイントを押さえるべきか。
マニュアル作成において、90%以上の組織がビジネスソフトを利用しているが、それでは活用されるマニュアルへのハードルは高い。きちんと現場に使われるマニュアルにするために、ノウハウを把握しておきたい。
製造業では、不適合品を極力減らすカイゼンの取り組みが重要だ。ある調査によると、不適合品発生の原因の多くは「人」と「方法」に関連しているという。企業の対応策で一般的なのはマニュアルの運用だが、ここには落とし穴がある。
あらゆる業界でDXの取り組みが加速する一方で、成功を実感している企業は1割にも満たないという。最大の障壁となる「移行コスト」を解消し、新規ツールを「誰にでも使える」状態にするための方法を探る。
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遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
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