Google Apps for Businessの「使いづらさ」を解決する手段Google Appsの企業利用を考える【第2回】

非常に多機能な「Google Apps for Business」だが、当然ながら他社製グループウェアに比べて劣る部分が存在する。そうした使いづらさを解決し、全社利用を促進する手段を紹介する。

2011年09月09日 09時00分 公開
[飛鋪武史,日本技芸]

Google Appsに寄せられる不安の声

 前回「Google Apps for Businessのコストと機能、そして気になるセキュリティ」では、「Google Apps for Business」の概要や最近追加された主な機能、物理的なセキュリティについて説明した。Google Apps for Businessには、非常に多くの便利な機能が備わっていることを理解いただけたと思う。こうした機能は日々追加され、改良されている。前回記事掲載以降も、Gmailの受信トレイに「未読」のみを表示させる機能が追加されたり、一度既読にしたメールをしばらくしてから再度未読として受信トレイに戻すGoogle Apps Scriptが発表されたりしている。使いづらいと思っていた機能や、足りないと思っていた機能がいつの間にか追加されたり改修されたりしている。アプリケーションの保守切れやバージョンアップとは無縁の世界。まさにSaaS(Software as a Service)の真骨頂である。

 一方、こうした豊富な機能に対して、不安を覚える情報システム担当者も少なくない。

「買い方やサポートはどうなるのだろうか」

「日本の慣習を考慮してくれるのだろうか」

「こんなに豊富な機能を、自社のユーザーは使いこなしてくれるだろうか」

「現行のグループウェアとの操作感の違いに戸惑ったりしないだろうか」

 こうした心配の声をよく聞く。「クラウド型グループウェア」という新しい武器をビジネスに取り入れるためにはさまざまな不安が付きまとう。正直に言って、Google Appsが他社製グループウェアと比べて機能的に劣る部分は幾つかある。しかし誤解を恐れずあえて言うなら、「だから安い」のである。本稿ではそうした不安を少しでも解消するために、まずはGoogle Appsのエディションごとの違いを整理する。そして、機能不足を補う手段となる拡張製品やサポートを紹介する。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news029.jpg

ブランドリスクの要因は「トランプ大統領」 どうするCMO――2025年のマーケティング予測10選【後編】
2025年はCMOの役割と課題が大きく変化すると予想される。具体的には何が起こるのか。「Ma...

news156.jpg

AIはGoogleの地位を揺るがしているのか? Domoが年次レポートを公開
Domoの年次レポート「Data Never Sleeps」は、インターネット上で1分間ごとに起きている...

news162.jpg

3500ブランドの市場・生活者データでマーケターのアイデア発想を支援 マクロミル「Coreka」でできること
マクロミルが創業25年で培ったリサーチや分析ノウハウを結集し、アイディエーションプラ...