非常に多機能な「Google Apps for Business」だが、当然ながら他社製グループウェアに比べて劣る部分が存在する。そうした使いづらさを解決し、全社利用を促進する手段を紹介する。
前回「Google Apps for Businessのコストと機能、そして気になるセキュリティ」では、「Google Apps for Business」の概要や最近追加された主な機能、物理的なセキュリティについて説明した。Google Apps for Businessには、非常に多くの便利な機能が備わっていることを理解いただけたと思う。こうした機能は日々追加され、改良されている。前回記事掲載以降も、Gmailの受信トレイに「未読」のみを表示させる機能が追加されたり、一度既読にしたメールをしばらくしてから再度未読として受信トレイに戻すGoogle Apps Scriptが発表されたりしている。使いづらいと思っていた機能や、足りないと思っていた機能がいつの間にか追加されたり改修されたりしている。アプリケーションの保守切れやバージョンアップとは無縁の世界。まさにSaaS(Software as a Service)の真骨頂である。
一方、こうした豊富な機能に対して、不安を覚える情報システム担当者も少なくない。
「買い方やサポートはどうなるのだろうか」
「日本の慣習を考慮してくれるのだろうか」
「こんなに豊富な機能を、自社のユーザーは使いこなしてくれるだろうか」
「現行のグループウェアとの操作感の違いに戸惑ったりしないだろうか」
こうした心配の声をよく聞く。「クラウド型グループウェア」という新しい武器をビジネスに取り入れるためにはさまざまな不安が付きまとう。正直に言って、Google Appsが他社製グループウェアと比べて機能的に劣る部分は幾つかある。しかし誤解を恐れずあえて言うなら、「だから安い」のである。本稿ではそうした不安を少しでも解消するために、まずはGoogle Appsのエディションごとの違いを整理する。そして、機能不足を補う手段となる拡張製品やサポートを紹介する。
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