C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2011リポート
スマートフォンが“試着室”に変身――NEC年次イベントの注目展示
NECなどが開催した年次イベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2011」。本稿は、スマートフォンやタブレット端末の業務利用を支援する製品、サービスの展示を中心に紹介する。
NECと同社のユーザー会である「NEC C&Cシステムユーザー会(NUA)」が2011年11月10日~11日の2日間、東京国際フォーラムで開催したユーザー企業向け年次イベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2011」。「OpenFlow」をはじめとするネットワークインフラ技術から小惑星探査機「はやぶさ」に至るまで幅広い展示がある中、スマートフォンやタブレット端末といったスマートデバイス向けの製品、サービスの展示が来場者の関心を集めていた。
本稿は、会場にあったスマートデバイス関連の展示の中から、参考出展や新製品を中心に紹介する。
スマートフォンでデスクトップ仮想化を安全に利用
参考出展の1つ目は、個人認証を強化したDaaS(Desktop as a Service)である「BitGateクラウドサービス ~モバイルクラウドサービス/クラウドワークスタイル」だ(写真1)。サーバ上で稼働する仮想的なPC環境をネットワーク経由で利用する「デスクトップ仮想化」をスマートデバイスで安全かつ負荷を抑えて利用したいというユーザー企業の声の高まりに応えたサービスである。2012年内に提供開始する。
このサービスは認証に同社のRFID認証サービス「BitGate」を利用。認証機器である「クラウド認証リーダライタ」にRFIDタグを備えたカードをかざすことで個人認証する。認証後はスマートデバイスからNECが運用するデータセンターのサーバに接続することで、サーバで稼働するデスクトップ環境をスマートデバイスで利用できる。
印刷はNECのクラウドプリンティングサービスを利用する。BitGateの認証機能は複合機やプリンタにも適用可能で、印刷物の出力時にRFIDを使った認証を設けられる。キヤノンやセイコーエプソンといった主要メーカーの複合機やプリンタを利用可能だ。
スマートフォンのカメラ画像とARを使って即座にデザイン変更
スマートデバイスに搭載されているカメラや拡張現実(AR)などを企業活動に生かすというコンセプトの「スマートフォン/タブレット活用 AR・画像・音声認識クラウドサービス」も参考出展されていたサービスの1つ。2012年中のサービス開始に向けて開発中である。
このシステムの特徴的な機能の1つが、写真に写った製品の種類や向きなどを特定し、テキストや画像といった付加情報を製品上に重ね合わせて表示する機能だ。会場では扉のリフォームを想定したデモを披露しており、写真に写った扉の上に他の扉のデザインを重ね合わせて洋服のように“試着”する様子を紹介していた(写真2)。
NECが運営するデータセンターのサーバにある画像認識エンジンで写真を解析。あらかじめ取得しておいた製品画像のデータベースとカメラで撮影した写真を照合することで、写真に掲載されている商品の種類や向きなどを特定する仕組みだ。一般的なAR技術で必要となる、特殊な模様を印刷した目印である「ARマーカー」は不要。NECは画像認識に加え、音声認識など複数の入力手段を想定した技術開発を進めるという。
Android搭載のビジネス端末も出展
同社がイベント開催に先立つ2011年11月9日に発表した企業向けのAndroidタブレット端末「LifeTouch B」も展示。来場者の多くが製品を手に取り、使い勝手を試していた(写真3)。
セキュリティ機能を充実させたのが特徴だ。フォーティネットジャパンのSSL VPN製品や米AuthenTecのIPsec VPN製品向けのVPNクライアントを搭載。加えてアプリケーションのインストール制限やカメラなどのデバイス機能の利用制限、端末操作ログの収集といった機能を備えた。
通信方式は現時点ではWi-Fiのみだが、2012年には3Gによる通信機能付きのモデルも提供予定である。画面サイズは7インチで、OSはAndroid 2.3を搭載している。価格は3万円後半。
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