VMwareの管理に特化していなくても、VMware管理者にとって有益な汎用のiPadアプリは多数ある。VMware関連の情報やニュースを押さえておく上で役立つアプリケーションを紹介する。
前編「VMwareの監視と保守で使えるiPadアプリ トップ3」、中編「VMwareネットワークのためのiPadアプリ トップ3」に続き、VMware管理者のためのiPadアプリを紹介する。
VMwareを管理するためのアプリケーションの他にも、VMware管理者にとって有益な汎用のiPadアプリは数多くある。
例えば、一般に公開される膨大な量のVMware関連の情報やニュースを押さえておく上で役立つアプリケーションが幾つか提供されている。また、メモアプリやホワイトボードアプリを使えば、アイデアを書きとめたり、インフラストラクチャの変更を記録したりできる。
以下のiPadアプリを使いこなせば、いつでも適切な情報をすぐに参照できるだろう。
Kindleは、電子書籍リーダーの代表的なiPadアプリの1つで、Mac、Windows PC、タブレット、スマートフォンなど多様なデバイスからAmazonのプラットフォームにアクセスできる。この高い相互運用性ゆえに、ほぼどこからでも電子書籍を楽しむことができる。VMware vSphere関連の最新の解説書を読む手段としては、右に出るものはないだろう。
GoodReaderは、iPad用の非常に強力なPDFリーダーだ。巨大なPDFファイルやテキストファイル、マニュアル、ボリュームのある書籍、雑誌を処理でき、コンテンツのサイズが100Mバイト以上でも高速に表示できる。GoodReaderでは、テキストボックス、ふせん、下線、矢印、手書きの図を使ってPDFへの書き込みが可能だ。PDF形式であれば、VMware vSphereのあらゆる資料や情報を簡単に読むことができる、VMware管理者必携のアプリケーションだ。
仮想化に関するWebExプレゼンテーションが続々と発表されているが、iPadでこのようなプレゼンを視聴できる。WebEx for iPadを使うと、全画面表示でWebExの会議に参加し、会議の出席者を確認したり、他の出席者とチャットしたりできる。また、VoIPを使うか、任意の電話にコールバックをリクエストすることで、会議の音声にもアクセスできる。
インターネットに次々と流入するVMware関連の情報に、即座に目を通す時間を確保するのは至難の業だ。Instapaperを使えば、iPadに直接Webページを保存でき、オフラインでも読みたいページを閲覧できる。Instapaperには、フォント、文字サイズ、行間、余白を調整する機能もある。記事は500件までダウンロードでき、さらにInstapaperのWebサイトを使えば容量の制限なく保存できる。
ShowMe Interactive Whiteboardは、iPadをインタラクティブなホワイトボードに変える。このアプリケーションを使うと、ホワイトボードのチュートリアルにナレーションを付けて、オンラインで共有できるので、例えば、一風変わったアーキテクチャのVMware vSphereクラスタを図示しながら言葉で説明する場合に非常に便利だ。ビデオはローカルに保存することも、ShowMe Webサイトにアップロードすることもできる。
多数のWMware関連の記事やブログを逃さず読むには、よくできたRSSリーダーが必要だ。Feeddlerは高速で、詳細なカスタマイズが可能なGoogleリーダークライアントで、Googleと完全に同期し、見やすいユーザーインタフェースでRSS記事を表示する。Feeddlerには、オフラインでの閲覧を可能にする記事のキャッシュ機能や、記事内のキーワード検索機能など、さまざまな機能が搭載されている。また、Twitter、Evernote、Instapaper、Read It Laterにも対応している。
DataVault Password Managerはセキュリティ情報を保管する仮想の金庫(vault)で、ユーザー名やパスワードなどの機密情報を保存できる。
VMware管理者は多数のパスワードを扱うが、それらをメモ用紙に書きとめておくのはお勧めできない。かといって、VMware vShieldアプリケーションのパスワードなど、めったに使わないパスワードを覚えておくのは必ずしも簡単ではない。
DataVault Password Managerは、ユーザー名とパスワードの一元的なリポジトリとなる。AES(Advanced Electronic Standard)暗号化を使用して、iPadを紛失した場合でも、情報が保護されるようにしている。
DataVault Password Managerでは、iPadの置き忘れや盗難に備えて、暗号化されたデータをバックアップすることもでき、バックアップした情報は別のデスクトップユーティリティで復元することもできる。
Note Taker HDは、テキストや図を手書きし、手書きしたデータを整理できる最も使えるiPadアプリの1つだ。
メモやアイデアを書きとめるのは、頭を整理し、情報を把握しておくために有効だ。Note Taker HDでは、手書きした情報はページとして保存され、保存したページは、タグや日付、お気に入りなどの機能を使用して整理できる。また、ページを複数のシートにまとめたり、1ページ以上からなるPDFファイルとしてメールすることもできる。さらに、Note Taker HDのページは、他のアプリケーション(EvernoteやDropboxなど)で開くことも、印刷することもできる。
最大限に活用するには、Just Mobile AluPenなどのiPad用スタイラスの使用をお勧めする(もちろん、iPadの仮想キーボードも使用できる)。
Evernoteもよくできたメモアプリケーションの1つだ。ただし、Evernoteでは手書きのメモを記録するのではなく、キーボード入力によるメモ、録音メモ、写真を記録する。iPhone、Windows PC、Macなど、複数の端末間で自動的にデータが同期される点が特に便利だ。
ITトレーニングを受講するための時間と予算を常に確保できるとは限らない。TrainSignalは、手ごろな価格で、VMwareインフラストラクチャの管理について詳しく学習できるvSphereの各種トレーニングビデオを制作している。TrainSignalのビデオはDVDで提供されているが、iPadで再生できるビデオも提供しており、トレーニングを「携帯」できる。
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