SQL ServerとHadoopの連係でビッグデータ分野に乗り出したMicrosoft。しかしSQL Server用のHadoopコネクタは、SQL Serverのユーザーには取っつきにくいかもしれない。
米Microsoftが「ビッグデータ」の領域に進出する動きを見せている。同社が狙っているのは、米Googleや米Yahoo!などの企業が創業当初から取り組んでいる膨大な非構造化データの分野だ。例えばGoogleでは、毎日20P(ペタ)バイト(2万Tバイト)のデータを処理しており、その大部分はテキストベースのインデックスファイルの形式だ。しかしビッグデータの種類はインデックスだけではない。企業では大量の電子メール、文書、Webサーバのログ、ソーシャルネットワーキングフィード、その他の各種の非構造化情報を日常的に管理している。
GoogleやYahoo!に加え、米Autodesk、米IBM、米Facebookなどの企業では、大量のデータを管理するためにApache Hadoopを採用している。Hadoopは、従来型のツールでは処理できない膨大な非構造化データを管理するためのオープンソースクラウドプラットフォームだ。Hadoopの人気に目を付けたMicrosoftは、自社のSQL ServerとHadoopを接続する技術を開発した(関連記事:マイクロソフトのビッグデータ対応、明かされたSQL Server 2012の新機能)。
Microsoftが最近リリースしたコネクタは、HadoopクラスタとSQL Server 2008 R2やParallel Data Warehouse、あるいは開発中のSQL Server 2012(コードネーム:Denali)との間で大量のデータを移動することを可能にする。これらのコネクタではデータを双方向に移動できるため、SQL Serverのストレージ機能とデータ処理機能を生かしながら、大量の非構造化データを管理するHadoopの機能を利用することが可能だ。
しかしSQL Server用のHadoopコネクタは、SQL Serverのユーザーには取っつきにくいかもしれない。これらはLinux環境に実装されるコマンドライン型ツールなのだ。このため、同コネクタの導入を計画しているSQL Serverユーザーは、それがHadoop環境とどう連係するのかを概念的に把握しておくことが大切だ。
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