NAND型フラッシュメモリの微細化の限界は、業界全体の関心事だ。代替技術が台頭する中、NAND型フラッシュメモリの延命に取り組むメーカーも存在する。
前編の「NAND型フラッシュメモリの次を見据えるメーカーの思惑」に続き、NAND型フラッシュメモリの後継技術として関心が高まる、相変化メモリ(PCM)や磁気メモリ(MRAM)、抵抗変化型メモリ(RRAM)の3つの技術の最新動向を紹介する。これらの新技術は、過去2年間でブレークスルーが起き、性能と耐久性の両面で今後の飛躍が期待されている。
米Intelの不揮発性メモリソリューショングループの製品マーケティングディレクター、トロイ・ウィンスロー氏によると、Intelではスタック型PCMの一種で相変化メモリ&スイッチ(PCMS)と呼ばれる技術が、企業向けシステムとしてMRAMよりも有望だと考えているようだ。PCMSはOvonic Threshold Switchで層化されたPCMエレメントで構成される。
IntelとNumonyxは2009年、64Mビットのテストチップで1個のダイ内に複数のPCMアレイを層化することに成功し、容量や性能、拡張性を高めると同時に消費電力を低減したメモリ素子の開発に道筋をつけたと発表した。
しかしウィンスロー氏は「NANDは企業向けソリューションとして長い歴史がある。2〜3年後に新たな技術が登場しても、移行が進むのに数年かかるだろう」と付け加える。
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