ERPパッケージ製品の先駆け的存在であり、高いシェアを持つ「SAP ERP」。財務会計を中心とした基幹系業務で導入されることが多い同製品だが、人事管理のモジュールも多くの企業で採用されており、日本国内ではSAPジャパンの顧客のうち約半数が導入している。
SAP ERPの人事管理機能は、「SAP ERP HCM(Human Capital Management)」(以下、HCM)という名称で提供されており、SAP ERPの一機能として導入されるだけでなく、人事管理のソリューションとして単体で導入されるケースも少なくないという。その特徴の1つは、勤怠管理や給与管理、申請管理といった旧来の伝統的な人事管理ソリューションの分野にとどまらない、幅広いタレントマネジメントの機能にある。統合人事データベース上に、さまざまなインタフェースを通じて人材情報を集約した上で、これをさまざまな切り口で取り出して参照できるようにしている。いわゆる、人材情報の「見える化」だ。
しかし、SAPジャパン ソリューション統括本部 エンタープライズマネジメント本部 本部長 松村浩史氏によれば、人材情報の見える化だけでは近年の企業ニーズ、特にグローバル経営の人材管理ニーズに応えることはできないという。
「現在進んでいる日本企業の海外進出は、単に生産拠点を海外に移すだけでなく、海外市場でのビジネスを伸ばすことを目的にしている。従って、海外拠点でビジネスをリードできる人材をいかに育成できるかという点が重要になってくる。タレントマネジメントのソリューションも、単に海外拠点の人材情報を本社から参照できるだけでなく、グローバルで人材育成のサイクルをうまく回していくことが求められている」
HCMの特徴は、まさにこの点にあると同氏は言う。グローバル経営では、例えば各拠点のリーダー層を育成するための教育研修の仕組みが必須になる。また、後任者計画の仕組みも重要になってくる。世界中に散在している拠点や子会社にどのようなポストがあり、そこではどのようなスキルや経験が必要とされるのかをあらかじめ定義し、管理しておく。そして万が一、そのポジションの要員が組織から抜けた場合、なるべくポストの空白期間を作らないよう、適任者を人材データベースから迅速に検索し、配置しなくてはいけない。そのためには、各拠点に散らばる人材のスキル管理や人事考課管理、ポートフォリオ管理などの機能がポイントになる。
こうした高度なタレントマネジメント機能は、日本国内に閉じてビジネスを行っていた時代であればいざ知らず、グローバル経営では自ずと必須になると松村氏は言う。
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