地域医療連携などで患者情報の共有化が進んでいる。「自分の命は自分で守る」をコンセプトに診療情報を患者自身が持ち歩ける新しい情報共有ツールが登場した。
一刻を争う救急医療の現場。交通事故や脳溢血などでは血液型や既往症の有無、服薬状況、緊急連絡先などの情報があると、的確な初期措置につながり多くの命を救うことに役立つ。しかし、患者が混乱していたり意識がない場合、正確な情報を聞き出すことは難しい。
また、大規模な自然災害などが起こり着の身着のままで避難した患者を診療する際には、服薬内容やアレルギーの有無などの情報がなければ診察や処置に時間がかかることもある。実際、東日本大震災では紙カルテを津波で流されたり、院内に設置した電子カルテシステムが水浸しになるなどして多くの診療情報が紛失。高齢者を中心とした被災者の多くが治療に必要な情報を正確に把握していなかったため、避難所での医療活動が混乱したとも言われている(関連記事:被災した医療従事者が果たすべき役割とは)。
現在、緊急時や災害時などの万一の事態に備えて、医療機関から患者個人が自身の医療・健康情報を受け取り、管理・活用するための取り組みが進められている。その代表例が、政府の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)が2010年5月に公表した「どこでもMY病院」構想だ。また、各地域の地域医療連携ネットワークでは同意を得た患者の診療情報を医療機関間で共有している(関連記事:地域医療の問題解決を支援する情報ネットワーク)。
そんな中、2012年7月に「自分の命は自分で守る」をコンセプトにした情報共有ツールが発表された。ミックインターナショナルが開発した「命のミックカード」(以下、ミックカード)だ。
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