企業の「顔」であるだけでなく、企業によってはビジネスに直結するWebサイト。そのダウンを避けるにはどうすべきか? 対策に役立つ製品/技術を紹介する。
Webサイトがダウンする主要な原因として、「アクセス集中」と「災害」が挙げられる。社外向けWebサイトにおいては、一時的なアクセス集中がサーバダウンの原因となる。Webサーバが置かれているデータセンターに災害が発生したときに、サービスが継続できなくなることもある。
原因の種類によって、Webサイトの安定稼働のために企業が取るべき対策は変わる。以下、主要な解決策を紹介しよう。
アクセス急増時にWebサイトのレスポンスを落とさないためには、サーバの負荷分散を実現する「ロードバランサ」の活用が一般的な解決策となる。ロードバランサは、特定のサーバに負荷が集中しないように、複数のサーバへと処理を振り分けることで、各サーバの処理負荷を軽減する。
インターネットとWebサーバの間に設置する「アプリケーションスイッチ」の中には、ロードバランサ機能に加え、コンテンツの圧縮やSSLアクセラレーション、キャッシュ機能などを内包する製品もある。サーバ負荷を減らすと同時に処理の高速化が見込めることが利点だ。
レスポンスの遅延も、放置すればWebサイトの停止を招きかねない上、自社の収益や信頼に多大なダメージを与える。その原因を早期発見するのに役立つのが、「アプリケーションパフォーマンス管理(APM)」製品だ。サーバやネットワークといったシステム構成要素を個別に監視するのではなく、エンドユーザーの視点からシステム全体を監視し、データセンターの内外にあるレスポンスの遅延原因を割り出す。
物理サーバの障害によるWebサーバの停止を避けるためには、Webサーバの動作環境を仮想化することも解決策となる。サーバ仮想化製品を導入した複数の物理サーバを用意し、Webサーバを仮想サーバとして動作させる。これにより、ある物理サーバに障害が発生しても、別の物理サーバへライブマイグレーション(仮想環境を起動したまま別の物理サーバ上へ移動する技術)を実行することで、Webサーバの継続稼働が可能だ。
ホットスタンバイシステムを構成することも、物理サーバの障害対策として有効だ。同じ構成のサーバを2系統用意。それぞれを常時稼働させておくことで、一方に障害が発生しても、もう一方へ即座に処理を引き継ぐ。Webサーバだけではなく、一般的な社内システムのディザスタリカバリにも役立つ。
それぞれの製品の詳細については、TechTargetジャパンの関連記事を参照いただきたい。
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