医療・ヘルスケア分野で活況化するウェアラブル端末の最前線国際モダンホスピタルショウ2015に見る(2/2 ページ)

2015年07月31日 08時00分 公開
[翁長 潤TechTargetジャパン]
前のページへ 1|2       

トレーニングウェアにもセンサー 着るウェアラブル「hitoe」

 NTTグループは、着るウェアラブルセンサー「hitoe」を展示。hitoeは、東レとNTT持ち株会社が2014年に開発・実用化した生体情報計測機能付きの素材だ。ナノファイバー生地に高導電性樹脂を使った特殊なコーティングを施した。hitoeを使用した生体情報計測用ウェアを着衣してもらうだけで、心拍数や心電波形などの生体情報を検知、取得できる。

 2014年12月、hitoeを活用したトレーニングウェア「C3fit IN-pulse」をゴールドウインが販売。C3fit IN-pulseは、NTTドコモのスマートフォン向けヘルスケアサービス「Runtastic for docomo」と連動する。

photo C3fit IN-pulseとhitoeトランスミッター 01《クリックで拡大》

 C3fit IN-pulseで取得した心拍数データは、生体情報転送装置「hitoeトランスミッター 01」を経由してスマートフォンに表示することも可能だ。また、hitoeおよびC3fit IN-pulseは現在、医療機器ではないが、モダンホスピタルショウでは医療機関での利用を想定したデモなどを実施していた。

photo 複数のユーザーの心拍数をリアルタイムに表示することも可能《クリックで拡大》

非接触型のセンサーを活用するパラマウントベッドのベッドシステム

 パラマウントベッドは、医療用ベッド「スマートベッドシステム」を展示。スマートベッドシステムは、ベッド上の患者のさまざまな生体情報を一元管理するシステムだ。ベッドに埋め込んだ独自センサーにより、患者に直接センサーを付けることなく、ベッド上に寝てもらうだけで、脈拍数や呼吸数、睡眠・覚醒などの状態を連続的に測定できる。測定したデータは、病院内のスタッフステーションや電子カルテなどに送信可能。また、体温や血圧などの情報は、テルモ製通信機能付き測定機器「HRジョイント」などをスマートベッドシステムの受信端末にかざすことで読み込める。さらに、生体情報の変化を自動的に分析し、異常時にアラームを発信する。パラマウントベッドは2016年春、スマートベッドシステムの受注を開始する。

photo スマートベッドシステムのシステム連係イメージ(出典:パラマウントベッド)
前のページへ 1|2       

ITmedia マーケティング新着記事

news079.jpg

狙うは「銀髪経済」 中国でアクティブシニア事業を展開する企業とマイクロアドが合弁会社を設立
マイクロアドは中国の上海東犁と合弁会社を設立。中国ビジネスの拡大を狙う日本企業のプ...

news068.jpg

社会人1年目と2年目の意識調査2024 「出世したいと思わない」社会人1年生は44%、2年生は53%
ソニー生命保険が毎年実施している「社会人1年目と2年目の意識調査」の2024年版の結果です。

news202.jpg

KARTEに欲しい機能をAIの支援の下で開発 プレイドが「KARTE Craft」の一般提供を開始
サーバレスでKARTEに欲しい機能を、AIの支援の下で開発できる。